ワーカーズトレンド

ハウスメーカーとは?工務店との違いや種類、仕事内容を紹介

注文住宅を建てるときに、選択肢の一つとされるのがハウスメーカーの家。工務店で家を建てる場合と比較されることが多いですが、どのような特徴があるのでしょうか。

ハウスメーカーの特徴や種類から、ハウスメーカーで家を建てるメリットやデメリット、ハウスメーカーで働く場合の仕事内容など、ハウスメーカーについて詳しく紹介していきます。

ハウスメーカーとは?

ハウスメーカーとは、部材の大量生産を行い、資材や設計、工法を規格化・工業化した住宅を提供する建設会社をいいます。ハウスメーカーは広域のエリアで、戸建てを中心とした住宅事業を展開しているのが特徴です。

施工はシステム化されていて、施工は地域の工務店が担っているのが一般的です。

ただし、ハウスメーカーには明確な定義はなく、フランチャイズによって、全国展開している住宅会社や、事業規模が拡大して全国展開している工務店を含めることもあります。

ハウスメーカーの注文住宅の工法の種類

ハウスメーカーによって取り扱っている工法に違いがあります。価格は安い方から木造<鉄骨造<RC造となります。

木造

・木造軸組工法
木造軸組工法は柱と梁を組んで斜材の筋交いで補強する日本の伝統的な工法で、間取りの自由度が高いのが特徴です。リフォームの際にも撤去できない柱や梁はありますが、比較的改変しやすいです。

・2×4工法
2×4工法は2 インチ×4インチの角材を使用するために名付けられたもので、北米から入って来た工法です。角材と合板による木製のパネルで天井と壁、床の6面体をつくり、面で支える構造になります。設計の自由度は比較的低く、リフォームの際にも撤去できない壁があります。

鉄骨造(軽量鉄骨造)

軽量鉄骨造は厚さ6mm以下の鉄骨でできた柱と梁、ブレースと呼ばれる斜材で支える工法です。木造よりも柱と柱の間隔を開けられることから、大空間をつくれるのが特徴。間取りの自由度が高く、リフォームでも柱と柱の間の間仕切り壁は撤去できることから、改変の自由度も高いです。

プレハブ工法

プレハブ工法は、工場で生産された床、壁、天井などの部材を現場で組み立てる工法です。構造体に使われる材料によって、木質系と鉄骨系、コンクリート系という種類があります。木質系よりも鉄骨系、さらにコンクリート系の方が大空間を実現できます。

プレハブ工法は工期が短く、品質が安定するのがメリットです。ただし、設計の自由度は低く、リフォームによる間取りの改変にも制約があります。

ハウスメーカーの坪単価の価格帯は?

ハウスメーカーで家を建てると工務店よりも高いといわれることもありますが、価格帯には幅があります。

いわゆるローコスト住宅を取り扱うハウスメーカーの場合、坪単価30万円程度から家を建てられます。ただし、プラン集から間取りを選んでいくのが基本で、内装や設備などの仕様も自由度が低いです。ローコスト住宅は木造系のハウスメーカーがシンプルな間取りを好み、コストを抑えたい人に向いています。

坪単価50万円~70万円程度の中価格帯のハウスメーカーでは、間取りの自由度がやや高くなり、木造系だけでなく、鉄骨系のハウスメーカーもあります。ある程度こだわった住まいをつくることが可能です。

坪単価70万円~100万円の高価格帯のハウスメーカーは、デザイン性や性能が高いのが特徴です。ハウスメーカーならではの安心感と設計の自由度を求める人や、住まいの性能を重視したい人に向いています。

ハウスメーカーの価格を比較するときの注意点

ハウスメーカーや工務店の価格を比較する際には、同じ基準となっているか確認することが大切です。

坪単価に含まれるものを確認する

坪単価とは、建物の床面積1坪(3.3平米)あたりの建築費のことです。

広告などに掲載されている坪単価には明確な定義はなく、ハウスメーカーによって含まれているものには違いがあります。外構の費用は含まれていないことが多いため、坪単価70万円の仕様の住宅であってもすべてを含めると、坪単価100万円程度になることがあります。

また、坪単価を安く見せるために、延床面積の坪数ではなく、ベランダやポーチをプラスした総施工床面積による坪数で計算されているケースも目立ちます。

本体工事費に含まれるものを確認する

概算見積もりを比較する段階では、本体工事費に含まれているものの確認が必要です。雨戸やカーテンレール、エアコン、照明器具などは別途とされることが多いですが、含まれていることもあるため、見積書の明細を確認しましょう。

価格は間取りや仕様によっても変わる

ハウスメーカーの中でもローコスト住宅は価格が抑えられていますが、あくまでもシンプルな間取りや仕様の場合です。ローコスト住宅でもプラン集からの変更が多いケースやオプション品の追加が多いケースでは、中価格帯のハウスメーカーと変わらない費用がかかることがあります。

住宅の建築コストは内装材や設備などのグレードによっても変わることを認識しておきましょう。

ハウスメーカーの注文住宅が高いといわれる理由とは?

一般的に同じグレードの注文住宅をハウスメーカーと工務店で建てた場合、ハウスメーカーの方が割高になるといわれています。ハウスメーカーはスケールメリットがあるようにも思えますが、なぜでしょうか?

広告宣伝費やモデルハウスの維持費が建築コストに組み込まれていることが理由として挙げられます。

TVCMなどの広告宣伝費をかけている

大手ハウスメーカーでは、テレビCMや新聞、雑誌などマスメディアを使って、広告展開を行っています。テレビで毎日、どこかのハウスメーカーのCMを目にしているのではないでしょうか。

ハウスメーカーで多くの人が注文住宅を建てていますが、消費者の認知を広めるための広告宣伝費は莫大なものになります

モデルハウスを設けている

ハウスメーカーは住宅展示場などにモデルハウスを建てて、新築住宅を建てることを検討している人に、実物を見てもらえるようにしています。

モデルハウスは建てるお金だけではなく、住宅展示場に出展している場合には毎月、出展料がかかり、水道光熱費や案内するスタッフの人件費も必要です。

ハウスメーカーで家を建てるメリット

ハウスメーカーで家を建てると、完成後がイメージしやすく、アフターメンテナンス体制が充実しているといったメリットがあります。

完成イメージがわかりやすい

ハウスメーカーで家を建てると、住宅展示場のモデルハウスで同じシリーズの住宅を目にすることができるため、完成イメージがわかりやすいことがメリットです。また、間取りや仕様が異なる部分があっても、カタログが豊富にあり、また、イメージしやすいようにプレゼンテーションを行えるようにシステム化されています。

設計事務所や工務店に家づくりを頼むと、3Dパースや模型で完成イメージを示されることもありますが、ハウスメーカーはモデルハウスで実物を見れるという利点は大きいです。燃モデルハウスなら、質感なども体感することができます。

一定の品質が確保されやすい

ハウスメーカーの住宅は規格化・工業化されていて、施工もシステム化されていることから、一定の品質が確保されやすいこともメリットです。特にプレハブ系の住宅は、工場で製造する工程が多いため、品質が安定しています。

高度な技術が盛り込まれた住宅に住める

大手ハウスメーカーには研究施設があります。たとえば、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を実現するための省エネや断熱に関する技術や、耐震性の向上のための耐震や免震、精神に関する技術、あるいは耐久性に関する技術などの研究が行われています。

また、そうした独自の技術が商品開発に活かされています。

ハウスメーカーやシリーズによっては、先進のテクノロジーが盛り込まれた住宅に住むことが可能です。

「フラット35」を利用しやすい

フラット35は住宅金融支援機構と民間の金融機関が提携して提供する、全期間固定金利型の住宅ローンです。フラット35は借入期間中の金利が変わらないため、返済計画を立てやすいといったメリットがあります。

フラット35の利用にあたっては、物件審査で住宅金融支援機構が定める技術基準をクリアすることが必要です。ハウスメーカーは規格化された住宅を取り扱っているため、審査をスムーズに受けやすいことがメリットに挙げられます。

アフターメンテナンス体制が充実している

ハウスメーカーはアフターメンテナンス体制が整えられていて、定期点検や長期保証が受けられることもメリットに挙げられます。

住宅の品質確保の促進等に関する法律では、基礎や土台、壁、柱といった構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分について、10年間の瑕疵担保責任が義務付けられています。

大手ハウスメーカーではこれを超える20年や30年の保証制度を設けているところが多く、住宅設備機器に関しては10保証としているところもあります。

また、引き渡しから3ヶ月後や1年後、2年後といったタイミングで定期点検を行い、それ以降も点検や修繕プランの提案を行うなど、住まいを適正な状態で維持管理できる体制がとられている会社が目立ちます。

ハウスメーカーで家を建てるデメリット

ハウスメーカーはでの家づくりは価格面や設計の自由度などによるデメリットがあります。

工務店よりも割高になりやすい

一般的にハウスメーカーで家を建てる場合と工務店で家を建てる場合を比較すると、同じ間取りで同程度の仕様のケースでは、ハウスメーカーの方が割高です。

ハウスメーカーは部材を工場で大量生産することによってコストを抑えられる反面、テレビCMを放映し、住宅展示場にモデルハウスを設けるなど、多額の広告宣伝費を費やしているのが要因です。また、営業職員の人件費もかかります。

ただし、大手ハウスメーカーは大企業という安心感があり、アフターメンテナンス体制が充実していることから、長期にわたって安心して住むことができます。

デザインや設計の自由度が低い

ハウスメーカーは自由設計を扱っているものの、実際の自由度は低いところが少なくありません。特にプレハブ系のハウスメーカーでは狭小敷地や変形敷地の場合、敷地を活かした設計が難しいことがあります。

また、プラン集にあるような規格から外れたプランやデザインにすると、割高になることが考えられます。

ハウスメーカーで家を建てるのが向いている人とは?

家づくりの依頼先の選択肢にはハウスメーカーのほか、工務店や設計事務所があります。設計事務所に家づくりを依頼する場合は、工事は工務店に頼む形となります。

ここでは、ハウスメーカーで家を建てるのが向いている人についてみていきます。

デザインに強いこだわりがなく、価格を抑えたい人

「戸建てが欲しい」、「建売住宅ではなく注文住宅がよい」という人で、設計プランや仕様、デザインに強いこだわりがなく、価格を優先したい場合はローコスト住宅を手掛けるハウスメーカーが向いています。

ローコスト住宅の間取りはプラン集をもとに決める形となるケースが中心で、設計の自由度は高くありません。ただし、最近はおしゃれなデザインのローコスト住宅を手掛けるハウスメーカーもあります。

注文住宅を建てたいけれども、打ち合わせに時間をあまりとれない人

設計事務所や工務店との家づくりでは、間取りから仕様まで一つ一つ決めていくことから、こだわりの住宅ができる反面、打ち合わせに時間を要します。ハウスメーカーの場合、規格化された間取りや仕様をもとにするため、打ち合わせにかける時間を短縮することもできます。そのため、共働きの夫婦など休日も家事などで忙しく、打ち合わせに多くの時間を割けない人に向いています。

独創的なものは求めないがある程度のこだわりがあり、品質や性能は確保したい人

ハウスメーカーはデザインの自由度が低いとはいえ、様々な会社があるため、住宅展示場でモデルハウスをまわると、好みに合ったデザインのハウスメーカーが見つかることが期待できます。

また、希望条件からプラン集をもとに間取りを決めていくため、独創的なものを求める人には物足りないかもしれませんが、多くの人が住みやすいと考える家になります。

また、ハウスメーカーは規格化されているため、カタログで住宅の性能がわかりやすく、一定の品質が確保された住宅を手に入れやすいです。

アフターメンテナンスまで一貫して依頼したい人

工務店は、引き渡しを行った後のアフターメンテナンス体制は会社によって差があります。定期点検を実施している会社や、近くに来たときなど時折、顔を出して状況を把握する会社がある一方で、特段何もしていない会社もあります。また、何か不具合が起きたときは、アフターメンテナンス担当者が対応するところと、新築時の施工担当者が受け持つところがみられます。

大手ハウスメーカーはアフターメンテナンス体制が会社として確立しているため、決められた時期に定期点検が行われ、アフターメンテナンス担当のスタッフがいるのが一般的です。そのため、アフターメンテナンスまで依頼できる安心感があります。

ただし、新興系のハウスメーカーはアフターメンテナンス体制を構築できていないこともあるため、確認しましょう。

ハウスメーカーの職種と仕事内容

ハウスメーカーでは分業してお客様を担当する体制をとっています。ハウスメーカーの主な職種についてみていきます。

営業

住宅展示場のモデルハウスやイベントへの来場客に対して、設計が作成したプランを提案します。契約後は設計段階での打ち合わせや資金企画のサポートを行い、着工後には進捗の報告をし、引き渡し後はアフターケアをするなど、お客様の窓口となる仕事です。

設計

ハウスメーカーの設計は営業と協力して、お客様の要望に沿ったプランを作成します。契約前にはプランを提案するための設計を行い、契約後にはお客様との打ち合わせを重ねてプランの詳細を詰めていき、実施設計などの図面にまとめます。

現地調査や役所への訪問による調査などの業務が発生することもあります。

インテリアコーディネーター

フローリングなどの床材や壁紙、キッチンやユニットバスなどの設備機器などインテリアプランの作成や提案を行い、お客様と仕様を決めていく仕事です。お客様がイメージしやすいように、商品写真やイメージ写真、サンプルなどを用いて提案内容をプレゼンボードにまとめます。

施工

設計の作成した図面をもとに、現場で施工管理を行います。スケジュール通りに進行していするように指示を出す工程管理や、設計図書通りにつくられている確認する品質管理などの役割を担っています。

まとめ

ハウスメーカーによって価格帯やデザイン、性能などに違いがあります。ハウスメーカーで注文住宅を建てることを検討するときや転職を考えるときはモデルハウスをまわり、メーカーによる特色の違いを理解しましょう。

作業服、ユニフォームを買うならWAWAWORK(ワワワーク)

WAWAWORK(ワワワーク)は、日本最大級の作業服の通販サイトです。

WAWAWORK(ワワワーク)では、オシャレでかっこいい最新の作業服・作業着・ワークウェアから、機能的で便利な定番のワークアイテムまで、幅広い品揃えの商品を激安特価でご提供しているほか、刺繍やオリジナルロゴ入り等のカスタムも対応しております。

作業着、ユニフォームをお探しであれば、通販サイトWOWOWORK(ワワワーク)をぜひご覧ください。webサイト:https://wawawork.work/

同じカテゴリーの記事

ライン作業とは?求人の条件や仕事内容、向き・不向きは?

人々に夢や喜びを届け、物流のかなめとなるトラックドライバー

社会の安全や私たちの生活を守る警備員──AI化へのシフト!

警察組織の歯車として働く警察官の仕事──ピラミッド型の「階級」と手厚い待遇

24時間365日、人々の安全を守る警察官の仕事と適性