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製造業・工場の業種の種類は?製造する製品や特徴を紹介

製造業と一言でいっても様々な業種があり、取り扱う商品や顧客の違いから、仕事の特徴も異なります。また、工場の製造の現場でも求められることに、違いが見られる部分もあります。今回の記事では、製造業の業種の種類や特徴などを紹介していきます。

そもそも「製造業」とは?

製造業とは、材料や部品の加工や組立によって、製品を生産する事業をいいます。

また、製造業は経済産業省の定義によると、一般に「工業」と呼ばれるものを指し、2つの定義に当てはまる事業所をいいます。

1つ目の定義は「主として新製品の製造加工を行う事業所」。新製品には完成品だけではなく、部品も含まれます。

2つ目の定義は「製造加工した新製品を主として卸売する事業所」。卸売に該当するのは以下です。

・卸売業者や小売業者への販売
・工場や建設業者、ホテル、病院、農林水産者の法人、企業、官公庁や学校といった産業使用者への大量の製品、または多額の製品の販売
・事務用機械や家具、病院や美容院、レストラン、ホテルなどの設備、農業器具を除く産業用機械、建設材料など主に業務用として使用される商品の販売
・同じ企業のほかの工場や販売への製品の引き渡し

たとえば、製品の修理だけを行っているケースや、製品を製造している場所で直接、消費者に販売しているケースは、製造業には当たらないといえるでしょう。

参考:経済産業省|工業統計調査|用語について

製造業の上流工程・中流工程・下流工程とは?

製造業には素材を作る、部品を作る、加工・組立を行うという工程があり、それぞれを担うメーカーがあります。また、上流工程と中流工程、下流工程という分け方ができます。

上流工程は紙や木材、鉄やアルミ、ゴムや樹脂、繊維、化学素材など、部品や製品のもとになる素材を生産する素材メーカーです。化学メーカーや鉄鋼メーカー、アルミメーカー、繊維メーカーなどが該当します。素材メーカーはB to B(企業間取引)がほとんどであり、受注生産が多くを占めているのが特徴です。

中流工程に位置するのは素材をもとに部品を生産する部品メーカーです。電子部品メーカーや精密部品メーカー、半導体メーカー、タイヤメーカーなどが該当します。部品メーカーもB to Bがほとんどです。

下流工程は素材や部品を用いて加工や組立を行い、完成品を生産する加工・組立メーカーです。加工・組立メーカーには、食品メーカーや家電メーカー、自動車メーカー、アパレルメーカーなどが挙げられます。加工・組立メーカーの中には、TVCMで知られている消費者向けの商品を扱う企業も多いです。しかし消費者と直接取引を行うことは少なく、加工・組立メーカーも一部を除くとB to Bが中心です。

このほかに、素材から完成品までを自社で一貫して生産する自社生産・加工品メーカーがあります。素材となる化学品の研究・開発から企画、製造までを自社で担う、化粧品メーカーや製薬メーカーが該当します。化粧品メーカーではB to C(企業対消費者取引)も行っています。

製造業の業種の種類や特徴

製造業の業種の中から主だった種類を挙げて、製品や仕事の特徴を紹介していきます。

鉄鋼業

鉄鋼業には高炉メーカーと電炉メーカー、特殊鋼メーカーなどの種類があります。高炉メーカーは、鉄鉱石とコークスを溶解して、製鉄から製鋼、鋼材製品まで一貫して生産するメーカーことです。電炉メーカーは、くず鉄を電気炉で溶解して不純物を取り除いて、製鋼や鋼材製品を生産するメーカー。特殊鋼メーカーは電炉メーカーの中で、マンガンやニッケル、クロムなどを添加した特殊鋼の生産を主に行うメーカーをいいます。

鉄鋼は、ビルや橋などの建築物や土木構造物、産業機械、家電、自動車、造船といった幅広い産業で使われています。日本の鉄鋼業はアジアなどを中心にした輸出などグローバル展開を行っています。また、温暖化対策のため、省エネ設備を導入しているほか、二酸化炭素の排出削減に業界で取り組んでいます。

電子部品・デバイス・電子回路製造業

電子部品・デバイス・電子回路製造業は、半導体や集積回路、液晶パネル、コネクタなどを製造するメーカーが該当します。電子部品市場では、日本は高度な技術力から高いシェアを占めています。電子部品・デバイス・電子回路製造業は、国外の生産拠点の比率が高いのが特徴です。

電子部品工場では、帯電防止加工がされた作業服が支給されるのが一般的です。クリーンルームでの作業の場合、化粧が禁止されていることもあります。

機械関連製造業

機械関連製造業には、機械を生産するための機械部品の製造、さらに機械部品の金型の製造も含まれます。また、機械には様々な種類があります。産業用機械には工作機械や製造装置、検査機器、運搬機械といった種類があり、あらゆる製造業の現場で用いられています。このほかに、農機具や建設機械といった種類もあります。

機械関連製造業は幅広い産業を支える役割を担っていますが、一方で景気に左右されやすいという面もあります。

輸送用機械器具製造業

輸送機械器具製造業として挙げられるのは、自動車メーカーや航空機メーカー、造船会社です。中でも自動車産業は日本経済を支える基幹産業であり、日本のものづくりの象徴的な存在でもあります。また、自動車は自動車部品メーカーやタイヤメーカー、塗料メーカーなど、多くの製造業の企業の下支えによって作られています。それと同時に、自動車メーカーは大きな雇用を生み出しています。

自動車メーカーでは、環境負荷の少ない電気自動車などへの転換が求められていて、自動化も進められるなど、新たな時代を迎えています。

医薬品製造業

医薬品製造業は、医療機関で処方される医療用医薬品や、薬局で購入できる一般医薬品などの製造を行っています。医薬品メーカーによる新薬の開発は、基礎研究から動物による非臨床試験、臨床試験(治験)を経て、承認申請・審査という流れとなり、10年以上の年月を要することが少なくありません。

医薬品製造業はケガや病気を治したり、人の命を救ったことに関わる社会貢献性の高い仕事です。製薬工場では担当する作業にもよりますが、防塵性のある無塵衣を着用し、フードやマスクをつけるのが一般的です。

食料品製造業

食料品製造業には、パンや惣菜、カット野菜、お弁当、菓子、麺類、レトルト食品、インスタント食品、冷凍食品などを製造する様々な食品メーカーがあります。

食料品は生活に必要なものであることから、景気に左右されにくいのが特徴です。食の安全が以前よりも重視されるようになってきたため、トレーサビリティ・システムの導入や異物を感知するシステムの設置を行うなど、安全性の確保のための取り組みが進められています。

食品製造業は、人々の食生活を支えていることにやりがいを感じられます。食品工場の製造の現場では、髪の毛などが混入しないように、白衣の作業着や手袋を着用して、フルフードキャップ、あるいは衛生防止をかぶり、マスクをするケースが多いようです。食品工場は多くの女性が活躍していることも特徴です。

まとめ

製造業には、自動車メーカーや鉄鋼メーカー、食品メーカーなど多くの種類のメーカーがあり、様々な形で社会に貢献しています。素材メーカーには様々な商品の原料となり、多くの産業を下支えしているといったやりがいがあります。一方で、組立・加工メーカーには完成品を扱っているため、自分が携わった商品を世の中で目にすることがあるという面白さがあります。

製造業は業種によっても、職場環境や仕事内容に違いがあるため、転職先を考える際には、興味のある業種を選ぶなど、自分に合った仕事を探しましょう。

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