海上自衛隊の音楽隊について華麗なユニフォームとともにご紹介します!
2020.12.04日本の自衛隊のうち、陸上自衛隊には『中央音楽隊』や『方面音楽隊』『師団音楽隊』など全部で21の音楽隊があり、その概要を『かっこいいのは制服だけじゃない!陸上自衛隊の音楽隊の魅力とは?』でご紹介しました。
今回は、海上自衛隊の音楽隊をピックアップします。
メインとなるのは防衛大臣直轄の『東京音楽隊』で、そのほかに各地方を管轄する地方隊に5つの音楽隊があり、海上自衛隊の音楽隊は全部で6隊となります。
海上自衛隊だけあって、音楽隊の隊員たちは遠洋練習航海にも参加し、海外でも演奏を披露しています。では、それぞれの音楽隊の特徴とユニフォームについて説明しましょう。
※この記事の画像は、海上自衛隊東京音楽隊のHPから引用したものです。
東京音楽隊の基本について
海上自衛隊東京音楽隊は、1951(昭和26)年に結成された海上保安庁音楽隊を前身に、1952(昭和27)年に海上警備隊音楽隊として発足しました。その後、保安庁警備隊音楽隊、海上自衛隊音楽隊と名を変え、1956(昭和31)年に現在の東京音楽隊として正式に編成されました。
英語の略称は「JMSDF BAND,TOKYO」で、2007(平成19)年の防衛省への移行に伴い、防衛大臣直轄の部隊となっています。所在地は東京都世田谷区の上用賀基地です。
海上自衛隊のメインとなる音楽隊として日本全国から海外までと活動の幅は広く、年間で約100回以上の演奏を行うほか、CDも多く録音しています。任務は隊員の士気高揚、儀式や式典での演奏、広報活動としての演奏などで、国内外での幅広い活動に加え、国際親善にも貢献。また、すべての自衛隊の音楽隊の中で、初めて声楽専門の歌手(三宅由佳莉さん)が配属されたことでも話題となりました。
音楽隊の編成は作品のスタイルや演奏形態によって変動しますが、式典やパレードなどで活躍する場合は吹奏楽を基本とした約50名となり、屋内のコンサートの際は、管楽器での合奏をメインとしたウインド・アンサンブルの形態で演奏します。
東京音楽隊にはいろいろな編成がある
基本は上記の編成となる東京音楽隊ですが、さまざまな演奏形態があります。それぞれに名称が付けられていますので、そちらをご紹介しましょう。
■ビッグ・バンド
ジャズ・フェスティバルや屋外コンサートなどではビッグ・バンド形式となり、「SEA LEGS(シーレッグス)」という名で活躍しています。レパートリーは、スウィング・ジャズからスタンダード・ジャズ、さらにグラミー賞とエミー賞をダブル受賞したゴードン・グッドウィンまでと、幅が広いのも特徴です。
■ジャズ・コンボ・バンド
「Navy Blues(ネイビー・ブルース)」として活動するのがジャズ・コンボ・バンドです。海外の高官とのレセプションや小規模の晩餐会でBGMを担当し、歌謡曲から海外のヒット曲など、その場に合わせたプログラムを4名で演奏しています。
■ディキシーランド・ジャズ・バンド
「東京音楽隊ディキシーバンド」はディキシーランド・ジャズ・バンドとして6名で活躍中です。コンサートの前座でのパフォーマンスも行い、会場を盛り上げるのが得意です。
■小編成アンサンブル
クラシックから演歌までというジャンルを超えたレパートリーを誇る5名のアンサンブルが「東京音楽隊木管五重奏団」です。隊員自らが編曲も行い、活動に力を入れています。
また、「雅~Miyabi~」という名でコントラバスとハープのデュオが活躍しています。この組み合わせは自衛隊の音楽隊において東京音楽隊にしかないもので、ロビーコンサートなどで弦楽器による美しい響きを聴かせてくれます。
地方隊の音楽隊とは
海上自衛隊には東京音楽隊のほか、5つの地方隊にも音楽隊があります。
■大湊地方隊 ⇒ 大湊音楽隊(JMSDF Band, Ominato)
青森県むつ市にある大湊地方隊にあり、1956(昭和31)年に発足後、1976(昭和51)年に大湊地方総監の直轄部隊として正式に認められた音楽隊。北海道全域と青森、秋田、岩手の東北3県を担当区域に、年間約70件の演奏活動を行っています。吹奏楽の発展のため多数の委託作品を発表し、プロの吹奏楽団としての魅力を発信中。
■横須賀地方隊 ⇒ 横須賀音楽隊(JMSDF Band, Yokosuka)
1954(昭和29)年に発足し、1974(昭和49)年に横須賀地方総監直轄として正式に編成された音楽隊で、神奈川県横須賀市の横須賀地方隊にあります。国内では宮城県から静岡県までの1都13県の範囲を担当して演奏活動を行い、海外では世界各国の150を超える寄港地を訪問しました。2014(平成26)年には優秀な軍楽隊に贈られる「ジョージハワード大佐顕彰」を受賞しました。
■舞鶴地方隊 ⇒ 舞鶴音楽隊(JMSDF Band, Maizuru)
京都府舞鶴市の舞鶴地方隊に編成され、1955(昭和30)年に発足、1976(昭和51)年に舞鶴地方総監の直轄部隊となった音楽隊です。担当は富山県から鳥取県までの北陸・東海・近畿・中国地方と広い範囲におよびます。国家的行事や各種イベント、定期演奏会、コンサートやテレビ出演のほか、音楽教室などを開催して演奏指導を行っています。海外での国際親善にも貢献しています。
■呉地方隊 ⇒ 呉音楽隊(JMSDF Band, Kure)
広島県呉市の呉地方隊に編成される音楽隊で、1956(昭和31)年の発足後、1976(昭和51)年に呉地方総監直轄となりました。担当地域は広島だけでなく、近畿・中国・四国・九州東部と広範囲にわたります。演奏会やフェスティバルへの参加や、学校での演奏活動、演奏指導などでも積極的に活動中です。
■佐世保地方隊 ⇒ 佐世保音楽隊(JMSDF,Sasebo Band)
1955(昭和30)年に設立された音楽隊で、長崎県佐世保市にある佐世保地方隊に所属し、佐世保地方総監直轄の組織です。活動地域は山口県から九州全域と沖縄県までをカバーし、年間約70回の演奏を実施。中学校や高等学校の吹奏楽部での演奏指導を行うほか、国際親善でも活躍しています。
演奏服のいろいろ
各音楽隊の演奏服(演奏したり歌ったりする際に着用する特別な制服)はバリエーションが豊かで、「通常演奏服装」「演奏服略服装」、さらに、現在導入を検討している「試行演奏服」があります。通常の任務で着用するつなぎの迷彩服などのほかに特別なユニフォームとして支給されているものです。
■通常演奏服装
外国の高官などが来日した際の栄誉礼や海上自衛隊の一大イベントの観艦式など、主要な儀式や行事のほか、定期演奏会、自衛隊音楽まつりなどの演奏会で使用されている服装です。白を基調にしたバージョンと黒で統一したバージョンがあり、女性用にはロングスカートの夜会服スタイルもあるなど、全般的にフォーマルさを意識したスタイルとなっています。
■演奏服略服装
通常演奏服装に比べて少し簡略化されたものですが、儀仗や式典、パレードや野外演奏会など、主に屋外での演奏会を想定した服装です。黒バージョンと白バージョンがあり、通常演奏服よりもボタンの数が少なく、袖口などにあしらわれる金糸の装飾も地味なので、シンプルな印象です。
■試行演奏服
現在、各音楽隊では演奏会にふさわしい通常演奏服装の導入を検討しています。タキシードタイプのジャケットに男性はパンツスタイル、女性はロングスカートを着用するタイプです。演奏時に実際に隊員が着用して実用性などについて確認し、その意見を吸い上げて採用の可否を判断する予定です。
── 全国を駆け巡る各音楽隊員はコンサートなどを行う場合に、演奏会の企画や楽器の運搬、ステージの設営、後片付けなど、すべてを隊員自らが行っています。写真はリニューアルされた東京音楽隊の楽器運搬車です。ポップで明るく仕上がっており、写真も多く配置されています。見かけたら、すぐにわかる海上自衛隊らしいデザインですね。
出典:海上自衛隊東京音楽隊、横須賀音楽隊
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