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作業着の洗濯方法は?汚れの種類別の落とし方・クリーニングの利用方法

日々の仕事で使う作業着はきれいな状態で着たいもの。しかし、工場や建設現場で着用した作業着は、油汚れや土汚れなど、落ちにくい汚れが付着していることもあります。

そこで、作業着の洗濯方法の基本や汚れの種類別の洗濯方法のコツなどを紹介したうえで、クリーニングの利用についても取り上げていきます。

作業着を洗う前に洗濯表示を確認しよう

作業着は一般的に洗濯機で洗うことができますが、素材によっては異なることも考えられます。洗濯をする前に洗濯表示を確認しておきましょう。

洗濯表示の種類を一通り挙げたうえで、家庭での洗濯処理や漂白剤の使用に関するマークについて詳しくみていきます。

洗濯表示の種類

洗濯表示には5つの基本記号があります。

・洗濯処理…家庭での洗濯処理に関する、桶の形のマーク。家庭での洗濯の可・不可、家庭での洗濯方法を示しています。
・漂白処理…漂白処理に関するマークで三角形のマーク。漂白の可・不可、使用できる漂白剤の種類を表しています。
・乾燥処理…乾燥の方法に関する四角形のマーク。自然乾燥の方法やタンブル乾燥の可・不可を示しています。
・アイロン仕上げ…アイロン掛けに関するアイロンの形のマーク。アイロン掛けの可・不可、使用できる温度を示しています。
・クリーニング…商業クリーニングに関する丸のマーク。クリーニングの可・不可、利用できるクリーニングの種類を示しています。

家庭での洗濯処理のマークの見方

作業着を洗濯機で洗うことができるか、洗濯処理のマークを見て確認します。

<桶の中に数字が書いてあるマーク>
桶の中に「30・40・50・60・70・95」のいずれかの数字が書いてあるマークは、記載されている温度の湯水を上限に洗濯機で洗うことができます。また、手洗いをすることも可能です。

桶の下の線の本数は、洗濯機で使用できる洗い方の強さを表しています。

・線なし(桶のみ)…洗濯機で通常の洗濯処理ができるマーク。洗濯機のどのコースも使用可能です。
・桶の下に線1本…洗濯機で弱い洗濯処理ができるマーク。洗濯機の標準コース以下の強さのコースで洗えます。
・桶の下に線2本…洗濯機で非常に弱い洗濯処理ができるマーク。洗濯機のソフトコースやドライコースなどで洗えます。

<桶に手が入っているマーク>
桶に手が入っているマークは、40度までのお湯で手洗いをすることができます。

<桶に×がついているマーク>
桶に×がついているマークは、家庭での洗濯はできません。

洗濯機のドライコースは、クリーニング店のドライクリーニングとは異なります。桶に×がついていたら、家庭で水洗いすることはできないという点に注意しましょう。

漂白処理のマークの見方

作業着は汚れていることが多いため、漂白剤を使用する場合には、漂白処理に関するマークもチェックします。

三角形に線が何も描かれていないマークは、塩素系漂白剤と酸素系漂白剤のいずれかを使用して、漂白をすることができます。三角形に斜線が2本入ったマークは、酸素系漂白剤を使った漂白はできますが、塩素系漂白剤を使用することはできません。また、△に×がついたマークは、漂白剤を使うことができません。

作業着の基本の洗濯の方法

作業着は洗濯表示を確認したうえで、洗濯機で洗うのが基本です。汚れが目立つ場合にはつけ置き洗いをした後に、洗濯機で洗います。

目立った汚れがない場合:洗濯機でそのまま洗う

作業着に目立った汚れがない場合には、洗濯表示を確認したうえで、洗濯機での標準コースでほかの衣類と一緒に洗います。作業着の洗濯では、スピードコースはおすすめできません。

汚れが目立つ場合:つけ置き洗いをする

作業着の汚れが目立つ場合には、つけ置き洗いをします。洗濯表示を確認したうえで、40度くらいのぬるま湯に洗剤と漂白剤を溶かし、30分ほど作業着をつけておきます。漂白剤に長時間つけていると、作業着が傷むことがありますので注意しましょう。そして、軽く絞った後、洗濯機で通常通り洗います。

色柄ものに使用できるのは酸素系漂白剤ですが、初めて使用する際には、色落ちがしないかどうか、目立たない部分に漂白剤をつけて数分待ってチェックします。漂白剤を使用する際には、肌が荒れないようにゴム手袋を使用し、漂白剤がハネてしまった場合に備えて、色落ちしてもよい服を着用するようにしましょう。

つけ置き洗いの後は、洗濯機の標準コースや

【汚れの種類別】作業着の洗濯の前処理のコツ

作業着の汚れは、種類に応じた前処理をしてから洗濯機で洗うと、落ちやすくなります。

油汚れ

機械による油汚れは温度が高めのお湯を使うと、油が溶けて落ちやすくなります。40度~60度くらいのお湯を使用するのが目安ですが、作業着の中には40度までのお湯しか使えないものもあります。作業着の洗濯表示を見て、使用できるお湯の温度の上限を確認しておきましょう。

お湯に洗剤を溶かして、作業着を1~2時間程度つけておきます。油汚れのひどい箇所はつけ置きの途中で、ブラシを使って洗濯用の固形石鹸で洗います。

油汚れがついた作業着はそのまま洗濯機に入れてしまうと、洗濯機やほかの衣類に油や臭いがついてしまう恐れがあります。必ず前処理を行い、汚れがひどい場合にはほかの衣類と分けて洗濯機で洗うようにしましょう。

泥汚れ

建設工事現場などで使用した作業着は、泥汚れが付着していることがあります。泥汚れはいきなり水洗いをしてしまうと、泥水が繊維の奥に入ってしまうため、注意が必要です。また、ひどい泥汚れがついたままの状態でそのまま洗濯機に入れると、フィルターやパイプが詰まる恐れがあります。

まずは乾いた状態のまま、作業着についた泥を手ではたくか、ブラシを使って落とします。

そして、軽い泥汚れの場合は、濃縮洗剤を直接、作業着につけて、洗濯機に入れて洗います。

ひどい泥汚れの場合は、水をつけた洗濯用石鹼、あるいは濃縮洗剤をつけて、ブラシでこすったり、揉み洗いをしたりします。軽くすすいで泥を落とした後、洗濯機に入れて洗います。

サビ汚れ

サビ汚れは普通に洗剤で洗濯をしても、落ちにくいです。作業着にサビ汚れがついた場合には、まず、サビがついた部分を水で濡らしてこすり、下洗いをします。次に40度程度のお湯に中性洗剤と酢を溶かして、作業着をひたした後、ブラシでこすって洗います。その後、洗濯機で洗います。

白い作業着の場合は、サビ汚れに強い還元系漂白剤を使うことも選択肢となります。色ものの作業着は色落ちしてしまう可能性があるため、使用を控えましょう。

汗ジミ

汗ジミは日頃の洗濯で落としきれなかった、汗や皮脂が蓄積していくことでできます。洗濯表示を確認した後、40程度のお湯で汗ジミの部分を濡らして、中性洗剤をつけて揉み洗いした後、すすいでから洗濯機で洗います。あるいは、落ちにくい汗ジミがある場合は、漂白剤を溶かしたお湯に30分程度漬け込んでから、洗濯機で洗う方法もあります。

作業着を早く乾かすには?

作業着は乾いたときにシワができないように、シワを伸ばしてから干すのが基本です。作業着を洗った後、生乾きの状態が長く続くと臭いの原因になります。また、明日、着る作業着を急いで乾かしたいというときもあります。

そこで、作業着を早く乾かすための干し方のコツや早く乾かす方法をまとめました。

乾いたバスタオルを入れて脱水する

2回脱水するなど、脱水時間を長くとると水分を減らせますが、シワになりやすい点に注意が必要です。

また、作業服を脱水するときに乾いたバスタオルを一緒に入れると、タオルが水分を吸い取るため、乾くまでにかかる時間が短くなります。すすぎが終わった時点でバスタオルを入れましょう。

風が当たりやすいように干す

作業着のなるべく広い面積に風があたった方が早く乾くため、衣類と衣類の間を空けて干すようにします。また、厚い作業着が複数ある場合には、まとめて干さずに薄手の衣類を間に入れた方が、風が当たりやすいため、乾きやすくなります。

作業着の上着はハンガーではなく、物干し竿に腕を通して干すと、脇の下のあたりにも風があたり、乾かす時間を短縮できます。

扇風機で風を通す

外の風通しのよい場所に作業着を干すと早く乾きますが、一人暮らしや共働きの場合、あるいは天候の悪い日などは難しいこともあります。部屋干しで風通しをよくするには、扇風機の風をあてる方法が挙げられます。

新聞紙に湿気を吸わせる

湿度が低い方が作業着などの衣類は早く乾きます。とはいえ、わざわざ除湿器を買うのも…といった場合、簡単に湿度を下げるためにおすすめなのは、新聞紙を活用した方法です。丸めた新聞紙を数個、作業服など洗濯物を干した場所の下などに置いておくと、新聞紙が湿気を吸い取るため、湿度を下げることができます。

作業着を洗濯するときの注意点は?

作業着の洗濯の仕方によっては、作業着が傷んでしまったり、ほかの衣類に影響を及ぼしてしまったりすることがあります。そこで、家庭で作業着を洗濯するときに、注意するべきポイントをまとめました。

洗濯表示を確認する

作業着の中には、家庭での洗濯ができないものがある可能性があります。また、洗濯で使用できる湯水の上限の温度が40度など、50度や60度のお湯では洗えないものは少なくありません。漂白剤を使用する場合には、漂白剤を使ってもよいか、利用できる漂白剤の種類を含め、確認することが大切です。

作業着を洗濯する前に、必ず洗濯表示を確認するようにしましょう。

ひどい油汚れや泥汚れは必ず前処理をする

ひどい油汚れがついた作業着をそのまま洗濯機に入れると、油が臭いが洗濯機やほかの衣類についてしまう恐れがあります。また、泥汚れがついている場合は、そのまま洗濯機に入れると、汚れが繊維の奥に入ってしまうだけではなく、洗濯機のフィルターやパイプが詰まってしまうことがあります。ひどい油汚れや泥汚れがついている場合は、必ず前処理をするようにしましょう。

汚れがひどい作業着はほかの衣類と別に洗濯する

ひどい油汚れや泥汚れなどがついた作業着をほかの衣類と一緒に洗濯機で洗濯すると、汚れや臭いが付着してしまう恐れがあります。汚れがひどいときは前処理をしたうえで、ほかの衣類とは分けて洗うようにしましょう。

強くこすりすぎないようにする

作業着は強くこすり洗いをしてしまうと、表面が毛羽立つなど傷んでしまう可能性があります。必要以上に強い力を入れないように洗うよう注意が必要です。

漂白剤を使う前に見えない部分で試してみる

色ものに使用できる酸素系漂白剤であっても、色落ちしてしまうリスクは少なからずあります。洗濯表示の漂白処理のマークを確認したうえで、見えない部分に少量をつけて、色落ちしないことを確認してから使うようにしましょう。

前処理にはゴム手袋を着用する

素手で前処理を行うと洗剤で手が荒れてしまう可能性があるため、ゴム手袋をつけた方が望ましいです。特に漂白剤を使用する場合には、ゴム手袋を着用するようにしましょう。

作業着はクリーニングに出すべき?

作業着は家庭での洗濯ができるものが多く、洗濯表示を確認して家庭での水洗いが可能であれば、必ずしもクリーニングに出す必要はありません。しかし、サビ汚れや汗ジミが落ちないなど、落ちないシミがあるときには、クリーニングに出すことで落ちる可能性があります。また、クリーニングに出すと、手間をかけずに作業着をきれいな状態にできます。

作業着のクリーニングの料金相場

作業着のクリーニング料金相場は、上着は600円~900円、下着(ズボン)は600円~700円、つなぎは1000円前後です。

シミ抜きを依頼する場合は無料で対応している店舗と、別途料金が発生する店舗があります。シミ抜きが有料の場合は、料金は大きさによって異なり、500円~とする店舗が目立ちます。

作業着をクリーニングに出すメリット

作業着の洗濯は、日常的にクリーニングを利用する、あるいは定期的に使うことも選択肢となります。作業着の洗濯にクリーニングを活用するメリットをまとめました。

洗濯の手間が省ける

ひどい汚れがついた作業着を洗うには、前処理として下洗いをした後、洗濯機で洗って、干すという工程がかかります。また、乾いた作業着にシワがあるときには、アイロン掛けが必要になることがあるかもしれません。クリーニングに出すと、こうした手間を省いて作業着をきれいな状態にすることができます。

自宅での洗濯では落ちない汚れ・シミが落ちる

油汚れや泥汚れ、サビ汚れなどは、自宅での洗濯では汚れが薄くなる程度で、完全には落ちないことがあります。また、日頃の洗濯では落ちない汗や皮脂汚れが蓄積していくと、黄ばみや汗ジミの原因になります。作業着をクリーニングに出すことで、自宅では落ちない汚れやシミが落ちることがあります。

きれいな状態で長く着用できる

クリーニング店では素材にあった洗剤や洗い方でクリーニングが行われるため、クリーニングに出すと、きれいな状態で長く着用できることが期待できます。ただし、激安クリーニング店では細かな対応をしていないケースもありますので、注意しましょう。

クリーニング店の種類

作業着のクリーニングに利用できるクリーニングは、従来からの街のクリーニング店である「店舗型クリーニング」のほかに、「宅配型クリーニング」という種類もあります。

宅配型クリーニングは、作業着などクリーニングに出す衣類の受け渡しを宅配業者を介して行う業態をいいます。インターネットでホームページからクリーニングを注文し、自宅まで集荷に来た宅配業者に衣類を渡し、クリーニングを終えた衣類を再び宅配業者から自宅で受け取るというサービスになります。

宅配業者はパック料金制を採用しているところが多いのが特徴で、衣類の種類を問わず、「5点パックで○○円」、「10点パックで○○円」といった料金形態です。枚数の多いパックの方が、1枚あたりの料金が安い傾向があります。特に枚数の少ないパックでは作業着を出すと、店舗型クリーニングよりも割高です。また、店舗型クリーニングよりも出してから受け取るまでの日数を要します。

とはいえ、自宅にいてクリーニングの依頼や受け取りができるというメリットがありますので、作業着の衣替えの時期などは宅配型クリーニングの利用も選択肢になるでしょう。

まとめ

作業着の多くは家庭で洗濯機を使って洗うことができます。ただし、汚れがひどい場合には、そのまま洗うと汚れが落ちないことや、洗濯機やほかの衣類に汚れや臭いが付着することなどがあるため、前処理を行うことが必要です。また、作業着の汚れが落ちないときは、クリーニングに出すことできれいになることもあります。

洗濯表示に従って適切な方法で作業着を洗い、長くきれいな状態で着用できるようにしたいですね。

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