寮完備の工場のメリットやデメリットは?応募時のチェックポイント
2020.08.19自動車メーカーや自動車部品メーカーをはじめとする製造業では、寮完備の工場の求人が見受けられます。寮完備の工場の求人は新たな生活を費用をかけずに始めやすいといったメリットがあります。寮はメーカーが自社で正社員や期間工と呼ばれる契約社員のために用意しているケースのほか、派遣会社が派遣社員用に用意しているケースもあります。
こうした工場の寮の特徴を紹介したうえで、寮完備の工場で働くメリットやデメリット、応募時のチェックポイントなどにも触れていきます。
工場は寮完備の求人が多いのはなぜ?
工場の製造現場の仕事の求人では、寮完備の募集が多いのには理由があります。都心部に広い敷地を確保して、大規模な工場をつくるのは困難です。そのため、大規模な工場は郊外に設けられることが一般的です。しかし、製造ラインには多くの人手が必要であり、地元に住む人に求人をかけただけは足りません。そこで、遠方で暮らす人にもアプローチを図る必要があります。しかし、遠方に居住する人を呼び寄せるには住居の問題が起こります。
そのため、大規模な工場では寮完備とすることで、転居を伴って働きやすい環境を整えているのです。また、郊外の公共交通機関での移動が不便なエリアでも、寮から工場までの送迎バスを運行することで、スムーズに通勤することができます。
工場の寮は単身者向けが中心
工場の寮完備の求人の多くは単身者用の寮のことであり、家族で入居することはできません。会社によっては2DKや2LDKといった間取りのファミリー用の寮も設けていますが、限られています。家族で寮に入りたい場合は、「家族寮完備」や「家族寮あり」、「家族入居OK」といった記載のある求人を探すようにしましょう。
工場の寮の部屋タイプの種類
工場の寮は主にワンルーム寮と集合寮に分けられます。いずれも相部屋ではなく、個室が中心です。
ワンルーム寮
ワンルーム寮は、一般的なアパートやマンションを会社が所有しているか、あるいは借上げているタイプの寮です。居室は1部屋でキッチンや洗面所、バス・トイレが備えられているのが一般的です。水回り設備はいわゆる3点式ユニットと呼ばれる洗面台・バス・トイレが同室になったタイプのほか、バスとトイレが独立していて、洗面脱衣室に洗面台がついているタイプもあります。
ワンルーム寮は一般的な賃貸物件と同様に独立性が高いのが特徴です。友人などを自由に招くことができるケースが多いようです。
集合寮(個室タイプ)
集合寮は主に会社の所有による寮です。集合寮でも居室は個室のことがほとんどで、相部屋というケースは稀です。居室には水回り設備がなく、共用スペースに大浴場や洗面台、洗濯機のほか、共用のキッチンが設けられていることが一般的です。集合寮のなかには、リビングや食堂が設けられているところもあります。食堂がある寮では、リーズナブルな価格で提供されていることが多いです。また、一般的に集合寮では管理人が常駐し、郵便物は管理人が仕分けを行っています。
集合寮も居室は一般的に個室のため、プライベートが守られた暮らしができます。ただし、水回り設備を共同で利用し、基本的に食事を食堂でとるため、同僚と多かれ少なかれ寮でも関わりを持つことになります。その一方で寮生活を通して、会社の人と打ち解けられる機会を得られることはメリットともいえます。また、食堂のある寮では、リーズナブルな価格で食事が提供されることが多いです。
集合寮(ルームシェアタイプ)
集合寮の中には、2DKで2人、3DKで3人でといった形で、キッチンや浴室、トイレ、洗面台を共有し、各自の鍵付きの個室があるルームシェアタイプも少なからずあります。ルームシェアタイプでも、食堂や大浴場が設けられている寮も見受けられます。
ルームシェアタイプは個室はあるものの、2~3人で暮らすという色合いが濃くなる傾向があります。また、共有スペースの掃除は入居者で行うのが一般的です。
工場の寮に家具や家電などの備品はついている?
工場の寮の場合、ワンルーム寮も集合寮も、生活に必要な家具や家電は備え付けられているケースが多く、一部が有料貸し出しとなっている寮もみられます。ワンルーム寮ではテレビや冷蔵庫、洗濯機、エアコン、ガスコンロ、布団、カーテンが備えられていることが多いです。集合寮でも、テレビやエアコン、冷蔵庫、布団が備えられていることが多く、洗濯機や電子レンジは共用スペースに設置されているのが一般的です。
工場の寮の寮費は?
工場の寮の寮費は、集合寮の場合は光熱費を含めて無料のところが多いです。寮費が有料のところでも2万円以下というケースが多くを占めています。ワンルーム寮の場合は無料から3万円、さらに6万円程度のところまで幅があります。また、ワンルーム寮の場合は、光熱費のメーターが独立していて、別途実費で必要なケースもみられます。
工場の寮からの通勤は?
寮が工場の近くに設けられているケースでは、徒歩で時間をかけずに通勤することができます。また、工場と寮が離れているケースでは、集合寮を中心に送迎バスが用意されているケースが多いです。ワンルーム寮の場合は、電車やバスなど公共の交通機関で通勤するケースもみられます。
ただし、寮への車やバイクの持ち込みは会社によって異なります。通勤は送迎バスの利用が前提で、車やバイクの持ち込みができないケースや、持ち込みはできても通勤には利用できないケースもあります。
寮完備の工場は、製造業未経験でも働ける?
寮完備の工場の製造の現場の仕事は、未経験歓迎とする求人がほとんどです。特別な資格や経験が必要とされない求人がほとんどで、これまで製造業の経験がない人も応募することができます。また、勤務地が遠方の場合は、近くで面接ができるケースや面接地までの交通費を負担してもらえるケースもあります。
寮完備の工場で働くメリット
工場の寮での生活は費用面だけではなく、生活の面においてもメリットがあります。
一人暮らしを始める初期費用が抑えられる
一人暮らしを始めるあたって、アパートやマンションを借りるのに必要な費用は、敷金や礼金がそれぞれ1~2ヶ月分、仲介手数料が1ヶ月分が目安です。また、家賃は基本的に前払いのため、前家賃として当月の日割り家賃と翌月分の家賃も併せて支払うことが一般的です。たとえば、6万円の家賃の物件の場合、敷金や礼金が2ヶ月分分ずつのケースでは、初期費用として36万円程度必要になることが考えられます。寮に入るのであれば、一般的にこういった初期費用は不要です。
また、生活に必要な家電や家具などを揃えるのにもお金がかかります。家具や家電が備えられた工場の寮なら、こうした費用がかからず、バッグ一つ程度の荷物を持って新しい暮らしをスタートできるというメリットがあります。
連帯保証人が不要
賃貸物件を借りるときには、連帯保証人を立てるか、あるいは家賃保証会社を利用しなければならないのが一般的です。家賃保証会社を利用する場合には、保証料が必要になります。工場の寮への入居にあたっては、自社で所有している寮の場合に限らず、借上げタイプの場合も、連帯保証人は必要とされないケースがほとんどです。
お金を貯めやすい
工場の寮では、一般的なアパートやマンションの家賃よりも安い寮費で暮らすことができます。寮によっては寮費や光熱費が無料で、食堂でリーズナブルな価格で食事をとることが可能です。また、多くの工場には食堂が設けられているため、勤務時にも格安な費用で食事を済ますことができます。そのため、工場の寮では生活にかかるコストを抑えることが可能です。一般的なアパートやマンションで暮らすよりも、お金を貯めやすい環境が得られます。
会社の人と交流を持てる
特に集合寮は共用スペースがあるため、食堂や大浴場などで会社の人と交流することができます。また、ワンルーム寮でも、同じ会社の人が同じ建物に住んでいると、何かあったときに助け合うことができる安心感があります。寮で会社の人と交流を持つことで、職場の人間関係が円滑になる、プライベートでも遊べる仲間ができるといった点がメリットといえます。
通勤が楽
工場の寮は、特に集合寮の場合は徒歩圏内にあるか、遠い場合には送迎バスが運行されているケースが多いです。こうしたケースでは満員電車に乗って通勤することなく、スムーズに通えることもメリットに挙げられます。
寮完備の工場で働くデメリット
寮完備の工場で働くことには多くのメリットがある一方で、生活の面でデメリットもあります。
寮のタイプや部屋は選べないことが多い
寮完備の工場で入居する寮や部屋は、空きが出たところを指定されるケースがほとんどです。大企業では複数の寮を持っていることから、築年数はもとより、居室に備えられている家具や家電、共用スペースの食堂や大浴場に違いがあるケースが少なくありません。しかし、寮は選べないことが一般的なため、希望する寮に入れるとは限らないことが考えられます。
プライベートの時間が制限される
集合寮でも相部屋というケースは稀で、個室を一人で使用するケースがほとんどです。しかし、洗濯をするときやお風呂に入るとき、あるいは食堂のある寮では夕食の際などに、同僚と顔を合わせることになります。居室では自由に過ごすことができますが、寮でも同僚と関わりがあることにストレスを感じる人もいるかもしれません。また、入浴時間が決められていたり、トイレや洗面台を使いたいときに混んでいたりするなど、自由に使えないこともあります。
また、ワンルーム寮の場合は帰宅後はすべてプライベートの時間になりますが、休日にも会社の人がまわりにいることが気になることも考えられます。
門限が決められていることがある
工場の寮によっては門限が決められていて、女子寮のみセキュリティ上門限が設定されているケースもあります。また、寮によっては外泊する場合には届出が必要です。
異性を呼ぶことはできない
多くの寮では風紀が乱れるのを防ぐため、異性を寮に招くことはできません。家族であっても食堂や談話室といった共用スペースでしか面会できないといった制限が設けられているケースもあります。
ペットを飼えない
工場の寮ではペットの飼育を禁止しているケースが一般的です。犬や猫を飼育すると鳴き声が問題になったり、排せつ物による衛生上の問題が起きたりするためです。また、熱帯魚の飼育もヒーターの使用で電気代が高額になるといった理由から、禁止されていることがあります。
部屋の中を自由に変えにくい
家具や家電が備えられていると、初期費用を抑えられる反面、勝手に撤去することはできません。家具や家電にこだわりがある人は、好きなものを揃えて暮らしにくいことをデメリットに感じる可能性があります。
建物や設備が古いことがある
寮によって築年数は様々です。古い寮でリフォームがされていない場合は、内装や浴室、トイレといった水回り設備の古さが気になることもあります。
自炊ができないことがある
ワンルーム寮は自炊をすることができますが、集合寮の場合は自炊が禁止されているケースもあります。食堂がない集合寮で自炊が禁止されているケースでは、外食やコンビニの弁当などを食べて生活することになるため、ストレスを感じる人もいるかもしれません。
退職時には退寮しなければならない
工場の寮は退職するタイミングで退寮しなければならないケースが一般的です。そのため、仕事を辞めるときには実家に帰るといったケースを除くと、新たな仕事と住まいを見つけておかなければなりません。
寮完備の工場の求人に応募する際のチェックポイント
「寮完備」と記載されている工場の求人は数多くありますが、寮に関する条件は様々です。入寮を考えている場合、給料や仕事内容以外に寮に関しても確認しておくべきことがあります。寮完備の工場の求人で、応募を検討する際や面接のときの寮に関するチェックポイントをまとめました。
寮費などの費用
工場の寮費は、集合寮は無料で光熱費もかからないところが少なくなく、有料でも2万円以下というケースが一般的です。一方、ワンルーム寮は無料から6万円程度まで幅があり、光熱費は別途自分で支払うケースもあります。寮に入る場合、寮費は手取りを大きく左右し、光熱費が含まれているかによっても変わります。また、食堂がある寮では、食費を抑えられることもあります。収入面を優先したい場合は給料だけではなく、寮費も踏まえて応募する会社を検討しましょう。
寮のタイプ
工場の寮では、相部屋というケースは稀で個室が一般的です。ただし、ワンルーム寮は自室にキッチンや洗面台、トイレ、浴室、洗濯機置き場も設けられているのに対して、集合寮では洗濯機や大浴場、トイレなどは共用スペースにあり、自炊はできないところもあります。入居後のイメージと異なることがないように、寮のタイプについても確認しておきましょう。
備え付けの備品
工場の寮で備えられていることが多いのは、。ワンルーム寮ではテレビや冷蔵庫、洗濯機、エアコン、ガスコンロ、布団、カーテン、集合寮ではテレビやエアコン、冷蔵庫、布団です。家具や家電が備えられていれば、入寮にあたって用意するものが少なくて済み、カバン一つで向かうことも可能です。家具や家電などの備品の貸し出しが有料の場合は、費用についても確認しておくことが大切です。
自動車やバイクの持ち込み
工場の寮では、自動車やバイクの持ち込みが禁止されているケースと、駐車場が完備され持ち込みが可能なケースがあります。自動車やバイクの持ち込みを考えている人は、駐車場代の有無を含めて確認するようにしましょう。
赴任手当の有無
遠方から就職して入社する場合には、規定の日数の間在籍することで、赴任手当を支給している会社もあります。また、期間工の求人では契約期間の満了による退社時には帰任手当も支給しているケースが少なくありません。
家族を伴う入寮の可否
寮完備の工場の求人では、単身での入寮を前提としている募集が多くを占めています。家族で入居できるのは、家族向けの寮や部屋を用意している会社に限られます。
入寮できる日
工場の寮に入れるのは、早くても面接をして採用が決まってから数日後となるケースが一般的です。「即入居可」と書かれていても、面接の当日に入居できるわけではなく、諸手続きを終えてからになります。今の住まいの退去日が迫っているケースなど、すぐに入居したい場合は応募時や面接の際に入寮できる日を確認しましょう。
工場の寮に住む場合、住民票はどうする?
工場の寮で暮らす場合、住民票は移すべきなのでしょうか。寮で暮らす人のなかには、住民票を実家などに置いたままのケースもあるとされています。住民票の届出について、法的な問題や実際に生活していくうえでの利便性の面からみていきましょう。
住民票を移すのは法律上の義務
住民票の移動に関しては、住民基本台帳法で速やかに届出を行うことが義務付けられています。
他の市区町村に転出・転入をする場合には、引越し前の市区町村に転出届を提出して転出証明書を受け取っておき、転入した日から14日以内に引越し後の市区町村に転出証明書を添えて転入届を提出します。また、同一の市区町村内で転居する場合は、転居した日から14日以内に転居届の提出が必要です。
住民票の届出は法律上の義務であり、正当な理由がなく住民票の届出を行わなかった場合には、5万円以下の過料が課される可能性があります。
また、総務省のホームページでも、居住する市区町村で行政サービスを確実に受けられるようにするため、入学や就職・転勤などで引越しをした場合に速やかに住民票の届出を行うように促されています。工場への入寮もこれに該当しますので、速やかに転出・転入の届出を行うようにしましょう。
住民票を移す必要がある理由とは?
実際のところでは、住民票の届出をしなかったために過料に課せられたという話はそうそう耳にするものではありません。しかし、住民票を移さなければ、基本的に居住する市区町村が提供する公的サービスを利用することができないというデメリットがあります。公的な郵便物も住民票の住所地に届きます。
また、選挙がある場合にも、住民票にもとづいて選挙人名簿が作成されます。住民票を移していなければ、寮のある市区町村で投票することができません。
さらに、自動車運転免許や自動二輪車免許の更新の案内のはがきは、運転免許証に記載の住所に送られます。住民票を移して免許証の住所変更の手続きをしていなければ、更新の案内のはがきが手元に届きません。更新手続きを忘れてしまい、免許が失効してしまうリスクがあります。
確定申告も原則として住所地を管轄する税務署への提出となります。住民票を移していない場合には、来署による相談や提出を行いたい場合には、住民票のある住所地の税務署まで足を運ぶことになり、遠方であれば時間も手間もかかります。
住民票を移した後に必要な手続きとは?
マイナンバーカードの交付を受けている場合、転居後の市区町村で住所変更の届出を行うことが義務付けられているため、住民票の届出と合わせて手続きを行いましょう。
また、運転免許証の住所変更は警察署や運転免許センターで行います。新しい住所を確認できる書類として、住民票の写しやマイナンバーカードなどが必要です。
パスポートは住所変更の届出は必要ありません。所持人記入欄は任意で記載する箇所であり、自分で二重線を引いて訂正します。何度か引越しをして記入欄が埋まってしまった場合、ほかのページに記載してはいけない点に注意が必要です。
このほかに、民間のものでは銀行やクレジットカード会社、携帯電話会社などの住所変更手続きが必要になります。
工場の寮生活を円滑に送るためのポイント
工場の寮では会社の人と同じ建物で暮らすことになるため、トラブルを起こしてしまうと仕事にも影響することが危惧されます。そこで、工場の寮で円滑に暮らしていくために、最低限守っておきたいことをまとめました。
きちんと挨拶をする
寮では職場での面識がない人も含めて、同じ会社の人と生活を共にしていくことになります。寮での人間関係が仕事に影響することも考えられます。社会人としての最低限のマナーとして、誰に対してもきちんと挨拶をするようにしましょう。
共用の設備をきれいに使う
集合寮では、洗濯機や洗面台、トイレ、大浴場などは入寮者がみんな使う設備です。気持ちよく使えるように、汚れたままにしたり、ゴミを残したままにしたりしないなど、きれいに使うように心がけましょう。
自室に鍵をかけておく
自室に鍵をかけずに外出すると、物の盗難や紛失を巡ってトラブルになる恐れがあります。特に集合寮で管理人が常駐しているケースでは、鍵をかけずに出かけてしまうことが考えられます。外出時はもちろん、自室から出るときには必ず鍵をかけるようにしましょう。
日中でも大きな音を出さないようにする
寮完備の工場では、勤務体系が2交替制や3交替制というケースが多く、生活時間帯が同じではありません。日中仕事に行く人もいれば、日中は寝て夜から勤務となるシフトの人もいます。テレビや音楽の音量はもちろん、足音などの生活音にも気を配り、日中でも大きな音を出さないように気をつけることが大切です。特にルームシェアタイプでは壁が薄く、音が漏れやすい傾向があるようです。
工場の寮を退去するタイミングとは?
工場の寮を退去するタイミングとして、主に次の4つが挙げられます。引越し費用や新たな住まいの初期費用を準備しておくとともに、退去後の住まいを確保しておくことが大切です。
就業規則で入居できる期間の規定を超えたとき
会社によっては、就業規則で工場の寮に入居できる期間の規定が設けられています。33歳までといった形で年齢で決められているケースと、入社から3年間といったように入社からの年数で規定されているケースがあります。
寮から出て自分で賃貸物件を借りて一人暮らしをするには、仲介手数料や敷金、礼金、前家賃、火災保険料がかかり、家賃の4~6ヶ月分程度の初期費用が必要です。また、寮から持っている荷物の量によっては、引越し費用もかかります。
就業規則の規定による退去日はあらかじめわかっていますので、事前に必要なお金を貯めておくなど準備をしておくことが大切です。また、会社によっては退寮して一人暮らしをすると、住宅手当が支給されるケースもありますので確認しておきましょう。
自分の借りた・購入した物件で一人暮らしを始めたいとき
寮を出ることを希望する場合は、賃貸物件を借りる、住居を買うといった選択肢があります。寮で生活するよりも自分で賃貸物件を借りたり、マイホームを買ってローンを払っていったりする方が、毎月の生活費がかかることが多いです。退寮して無理なく生活ができるのか、熟慮することが大切です。住居にかかる初期費用とは別に、ケガや病気になったときや急な出費があるときに備えて、3ヶ月分程度の生活費を貯めてから、一人暮らしを始めるのが望ましいです。
結婚して同居するとき
単身者用の寮に入居している場合は、結婚して同居するタイミングで退寮する必要があります。ただし、会社によってはファミリー向けの社宅が用意されていて、移れるケースもあります。
会社を退職するとき
会社を退職する場合は退寮することになります。退職日から退寮日までの期間はゆとりがないケースが多いため、事前に住むところを用意しておくことが必要です。別の寮のある会社に転職する場合、退職から入社までの期間が空いてしまうと、住むところに困るケースがあります。一時的に実家などに身を寄せるのが難しい場合には、荷物をトランクルームに預ける、数日間ビジネスホテルで暮らすといった方法をとることを踏まえて、出費がかさむことに留意しておくことが必要です。
諸事情によって退寮日をずらして欲しい場合には、事前に人事や総務に相談してみましょう。
まとめ
寮完備の工場と一言でいっても、寮によって生活にかかる費用や住みやすさには違いがあります。また、独立性の高いワンルーム寮を好む人もいれば、食堂や大浴場のある集合寮の方が楽という人もいます。寮完備の工場の求人に応募する際には、仕事の待遇の面だけではなく、寮の条件も確認するようにしましょう。
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