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工場の夜勤のメリットやデメリットは?生活や睡眠など体調管理の方法

工場への転職を考えるときに、大きなポイントの一つとなるのが、夜勤の有無ではないでしょうか。工場の求人では、日勤のみという勤務形態もありますが、シフト制で夜勤での勤務も発生するケースもあり、夜勤専業のアルバイト・パートの募集も目にすることがあります。夜勤は日勤よりも時給が高いといったメリットがあります。しかし、夜勤で働いたことがない人は、体調管理の面などで不安に感じるかもしれません。

そこで、工場で夜勤で働くメリットやデメリット、体調管理のコツなどを紹介していきます。

そもそも工場の「夜勤」という働き方とは?

工場の夜勤の仕事と一言でいっても、働き方は夜勤のみを専業で担うケースと交替制で夜勤にも入るケースがあります。また、交替制には2交替制と3交替制という種類があります。

夜勤専業と交替制がある

工場の夜勤で働く場合、夜勤の時間帯のみを担当するパターンと、2交替制や3交替制の勤務で一定期間ごとに日勤や夜勤を担うパターンがあります。一概にはいえませんが雇用形態別にみると、アルバイト・パートや派遣社員は夜勤専業の求人が目立ちます。一方、契約社員や正社員は交替制の勤務の求人が多い傾向です。また、夜勤専業のアルバイト・パートの求人は食品工場で多くみられます。

2交替制と3交替制の違い

2交替制は日勤と夜勤の2つの時間帯、3交替制は日勤と準夜勤、夜勤の3つの時間帯に分かれて働く勤務形態です。たとえば、2交替制の場合は休憩を含めて日勤は8時~17時、夜勤は16時~1時です。3交替制は、日勤は8時30分~17時30分、準夜勤は17時~2時、夜勤は1時から9時といった勤務時間で働きます。

2交替制の場合、残業を前提としている工場が少なくなく、10時間程度の労働時間となるケースもあります。残業が多いと身体への負担は大きいですが、稼ぎやすい環境ではあります。一方、3交替制は1日を3つの勤務時間帯に区切っているため、残業が少ない傾向があります。ただし、2つの時間帯で働く2交替制の方が、3つの時間帯で働く3交替制よりも、身体が慣れやすいといわれています。

2交替制や3交替制でシフトが切り替わるタイミングは土日休みの場合は、1週間あるいは2週間で切り替わるケ-スが一般的です。土日も問わず稼働する工場では、様々なシフトのパターンがあります。勤務パターンの一例を挙げると、2交替制で4勤2休での場合は、日勤で4日勤務した後に休日2日、夜勤で4日勤務して休日2日を繰り返します。3交替制で「4勤1休・4勤1休・4勤2休」を繰り返すパターンの場合、日勤で4日勤務して休日1日、準夜勤で4日勤務して休日1日、夜勤で4日勤務して休日2日を繰り返します。

工場の夜勤で働くメリットは?

工場の夜勤というと、夜間に働くことによるマイナス面が浮かびやすいかもしれません。しかし、工場の夜勤での勤務は、金銭的な面以外にも生活のうえでのメリットもあります。

給料が高い

労働基準法では、22時から5時までは賃金を25%割増して支払うことが義務付けられています。また、企業によっては、法定を超えて深夜の時間帯の賃金を割増で支払っています。さらに、また、1日の法定労働時間の8時間を超えて残業する場合、残業手当は賃金の25%割増とすることも義務付けられています。そのため、深夜の残業手当は基本給の1.5倍になります。こうした理由から、日勤よりも夜勤の方が短期間で効率よく稼ぐことができるのです。

基本給が時給1,000円の場合で、日勤8時~17時(休憩1時間、実働8時間)と、夜勤21時~6時(休憩1時~2時、実働8時間)で働く場合の給料を比較していきます。日勤の場合は、「1,000円×8時間=8,000円」で1日当たり8,000円、1ヶ月に22日勤務したケースの給料は17万6,000円です。一方、夜勤の場合は「1,000円×2時間+1,000円×1.25%×6時間=9,500円」で1日9,500円。1ヶ月に22日勤務した場合の給料は20万9,000円になります。このケースの日勤と夜勤の違いは月3万3,000円です。基本給が高いほど、日勤と夜勤で得られる給料に差が生じます。

朝早く起きなくてよい

朝早く起きるのが苦手な人にとっては、夜勤の専業での勤務は早朝に起きなくて済むこともメリットです。企業や工場によって異なりますが、夜勤は夕方の16時や17時、あるいは深夜の0時や1時といった時間帯から働きます。

通勤のときにラッシュや渋滞に合わない

夜勤での勤務は、電車やバスが混雑していたり、道路が渋滞になっていたりする朝・夕のラッシュ時間帯に通勤をしなくて済むこともメリットです。比較的静かな環境のなか、仕事に向かうことができます。

平日の日中の時間を有効に使える

夜勤で働くと、平日の日中の時間があきます。勤務時間帯によっては睡眠時間や出勤時刻との兼ね合いもありますが、病院や銀行、役所に行ったり、子どもの参観日といった学校行事に足を運んだりできます。平日の空いている時間にショッピングを楽しむことも可能です。また、深夜の時間帯の勤務の場合、家族で夕食を食べた後、仕事に行けることをメリットと感じる人もいるようです。

子育て中に働きやすい

夫婦で働くにあたって、小さい子どもがいる場合は保育園に預けると、保育料がかかりますが、パートでの勤務では給料に見合わないことがあります。また、自治体によってはフルタイムでなければ、認可保育園に預けるのが難しいのが実情です。工場などの夜勤のパートなら、配偶者の帰宅後となる時間帯に働くことで、保育園に預けずに働くことができます。また、幼稚園や小学校に通う子どもがいる主婦(主夫)にとっても、夜勤で働くことで子どもとの生活を大きく変えずに済むというメリットがあります。

たとえば、小学生の子どもがいる家庭で深夜に働く場合は、子どもと夕食をとってから仕事に行き、朝、帰宅後に朝食の準備をしてから、昼過ぎまで睡眠をとるという流れになります。日中の子どもの帰宅後は変わらずに一緒に過ごすことができて、世帯収入を増やせます。配偶者の帰宅時間や子どもの年齢に応じて、夕方から夜にかけての勤務や深夜のみの勤務など、生活スタイルに合った勤務時間帯を選べる工場を探しましょう。

とはいえ、家事や育児をしながら深夜働くのは身体への負担が懸念されます。週2回の勤務から働ける工場など、体力面で無理なく働けるところを探しましょう。

工場の夜勤のデメリットは?

夜勤には意外と多くのメリットがある一方で、多くの人が日中に仕事や学校に行くなか、夜間に働くことにはデメリットもあります。

家族や友人と予定を合わせにくい

夜勤で働くと家族や友人と生活時間帯が合いにくいのがデメリットです。夜勤で働くと日中の時間は空いていますが、一部を睡眠時間に充てなければなりません。また、日中は多くの人は仕事や学校に行っています。そのため、夜勤で働くと、同居する家族とすれ違いの生活になってなかなか一緒に出掛けられない、友人と会う機会を滅多にとれないといったことが考えられます。

また、日中に睡眠をとる時間に家の中が騒がしいと、十分な休養をとれないという問題が起こります。一人暮らしの人を除くと、夜勤で働くには家族の理解も必要です。

体調を崩すケースがある

夜勤や交替制の勤務で深夜に働いていると、体調管理が難しいことが大きなデメリットといえます。特に夜勤に身体が慣れるまでは日中に眠りにつきにくく、熟睡できないようです。日中に睡眠を上手くとれず睡眠不足から体調を崩すケースがあります。また、人間は朝起きて夜睡眠をとるようになっているため、夜勤によって体内時計が狂うことで自律神経のバランスを崩してしまうケースもみられます。

工場の夜勤に向いている人とは?

工場の夜勤の仕事にはメリットもデメリットもありますが、どのような人に向いているのでしょうか。ライフスタイルの面などから夜勤に向いている人をまとめました。

夜型の生活の人

朝早く起きるのが苦手で、深夜遅くまで起きていられるといった夜型の人は、夜勤に向いています。夜勤専業の場合は、早朝に起きる必要がありません。夜型の生活の人は比較的夜勤で働く生活に慣れやすい面があります。ただし、夜ゲームをしていたり、ネットを見ていたりするよりも、工場での軽作業は体力を使います。また、昼夜逆転の生活を続けていると体調を崩しやすいことからも、体力は必要です。

反対に、夜遅くまで起きているのが苦手な人や、旅先で枕が変わると眠れない人は、夜勤による負担が大きいことが考えられます。

光や音を気にせずに眠れる人

夜勤で働くと、日中の明るいときや人々が活動している時間帯に睡眠をとることになります。特に神経質な人は外が明るかったり、家族や外部の生活音が気になったりすると眠れないことがあります。夜勤明けは光を遮った静かな環境で眠るのが望ましいですが、光や音の環境を問わず、すぐに寝付ける人の方が夜勤に向いています。

ダブルワークで働きたい人

日中にほかの仕事をしていてダブルワークをしたい人は、工場での夜勤は選択肢の一つになります。ただし、体調管理に気を付けるとともに、日中の仕事も工場の夜勤も睡眠不足や過労によるミスなどのトラブルを起こさないように留意することが大切です。また、朝から夕方の仕事と深夜の勤務をこなしたのでは、睡眠時間が確保しにくいため、日中働いている場合は夜勤のなかでも夕方から夜にかけての仕事の方が負担を軽減できます。

ダブルワークで工場の夜勤で働く場合は、きちんと睡眠時間を確保できるように、無理のない日数や時間帯で働けるところを選びましょう。

工場の夜勤での体調管理のコツ

工場の夜勤で働き続けるには、健康を害さないように体調管理に気を付けることが必須といえます。そこで、工場の夜勤で働く場合の体調管理のコツをまとめました。

睡眠をしっかりとれる環境を整える

朝日を浴びると体内時計がリセットされるため、日勤で働く場合は毎朝太陽の光を浴びるのは理想的です。しかし、夜勤から帰った後、太陽の光を浴びて体内時計がリセットされると、眠れなくなってしまいやすいです。また、夜間に眠くなってしまうことも考えられます。そこで、寝室には遮光カーテンを掛けるなどして、就寝時に日光が入らないようにしましょう。

就寝前に食事を摂り過ぎない

就寝前に食事をとると、胃腸に負担がかかるため、質の高い睡眠をとりにくくなります。休憩時間にしっかりと食事をとり、寝る前には食べないのが理想的です。

しかし、休憩時間や翌日の勤務時間によっては、睡眠時間を確保するためには、食事をとってから寝るまでの時間があまりとれないことも考えられます。そうしたときは、辛いものや脂肪分の多いものをとるのは睡眠の妨げになるので避けて、野菜を中心に消化のよいものを少量とるのにとどめましょう。

就寝前の飲み物に注意する

コーヒーなどに含まれているカフェインには睡眠を妨げる作用があるとされているため、就寝前の飲用は避けるのが望ましいです。また、アルコールは少量を飲む分にはリラックスしたり、寝つきをよくしたりする効果がある反面、目覚めてしまうと寝つけなくなってしまうことがあるため、注意が必要です。

比較的慣れやすいのは夕方から深夜の勤務

夜勤で体調を崩すのが心配な人は、16時~1時といった夕方から深夜にかけての時間帯の方が深夜から朝にかけての勤務の方が一般的に働きやすいです。また、3交替制よりも2交替制の方が身体が慣れやすいといわれています。

深夜に働く従業員の健康診断は年2回

一般的な企業では、常時雇用する従業員に対して年1回の健康診断が義務付けられています。工場の深夜に働く従業員は一定の要件に合致すると、義務付けられる健康診断の回数が年2回となります。

深夜業は特定業務従事者の健康診断の対象

労働安全衛生法では、事業主が常時雇用する労働者に対して、一般健診として雇い入れ時と年1回の定期健康診断を実施することが義務付けられています。さらに、特定業務に従事する常時雇用する労働者に対しては、配置替えの際と6ヶ月に1回、特定業務従事者の健康診断が義務付けられていて、深夜業を含む場合も該当します。つまり、深夜業にあたる常時雇用する労働者に対しては、年2回健康診断が義務付けられていることになります。

深夜に働くことは人間の体内時計に反しているため、日中に働く人よりも健康を害するリスクがあります。そのため、従業員に対して手厚く健康診断を行うことが義務付けられているのです。

「常時雇用する労働者」とは?

労働安全衛生法では一般健診に関して、常時雇用する労働者の範囲は明確に規定されていませんが、行政通達によって明確化されています。常時雇用する労働者に該当するには、2つの条件があります。

1つ目は、主に正社員など雇用期間の定めのない人のほか、雇用期間の定めがある場合は契約期間が1年以上の人や、契約更新によって1年以上雇用されている人や契約更新によって1年以上雇用される予定の人のいずれかに該当することです。ただし、特定業務従事者健診の対象になる場合の雇入時健康診断の対象者は、6ヶ月以上雇用されることが予定されるケースや契約更新によって6ヶ月以上の雇用が予定されているケースも含まれます。

2つ目は、1週間の所定労働時間が同種の業務に携わる通常の労働者の4分3以上であることです。ただし、1 週間の所定労働時間が通常の労働者の 1/2以上ある場合は、健診を実施することが望ましいとされています。

「深夜業に従事」に該当する労働者は?

深夜にあたるのは22時から5時です。行政通達で深夜業を含む業務に従事するケースに該当するのは、常態として深夜業を1週1回以上、あるいは1ヶ月に4回以上行う業務とされています。

契約社員やアルバイト・パートも対象になることも

常時雇用する労働者に該当する場合、夜勤専業の場合はもちろん、2交替制や3交替制でも深夜の22時から5時に月4回以上働く勤務形態であれば、特定業務従事者の健康診断の対象になります。

また、雇用形態の面では正社員に限らず、契約社員や派遣社員、パートやアルバイトでも、雇用契約を結んでいる期間や労働時間の長さによっては定期健診の対象になります。さらに深夜の勤務の回数によっては、特定業務従事者の健康診断の対象にもなるのです。

まとめ

夜勤の仕事には給料面などのメリットがあります。ただし、夜勤で働くのには向き・不向きがあり、上手く慣れていける人がいる一方で、体調管理が難しく健康を害する恐れがあることが否めません。適性も踏まえたうえで、工場の夜勤で働くことを選択肢の一つとして考えてみましょう。

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