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食品工場は女性が多い?アルバイトやパートの仕事内容は?

食品工場は製造業の中でも、アルバイトやパートが多く、正社員は現場の仕事のほか、シフトの管理を担う傾向があります。また、食品工場では主婦などの多くの女性が活躍しています。食品工場は衛生管理が厳しく、作業着や帽子、マスク、手袋などの着用のルールが決められています。

食品工場の仕事内容や食品工場で働くメリットやデメリットなどを紹介していきます。

そもそも「食品工場」とは?

食品工場とは、スーパーやコンビニ、スイーツショップ、ファミレスやファーストフードなどで扱う食品を製造する工場です。食品工場で製造する食品には、冷凍食品やレトルト食品、ジュース、パン、おにぎり、弁当、惣菜、カット野菜、菓子などがあり、工場によって異なります。

食品工場は従来から女性が活躍

最近では工場で働く女性が増えているといわれていますが、食品工場では従来から多くの女性が活躍しています。

「平成10年商工業実態基本調査」において、中小企業の女性従業者比率は、「衣服・その他の繊維製品製造業」の73.6%に次いで、「食料品製造業」は61.1%と、高い水準となっていました。

出典:経済産業省「平成10年商工業実態基本調査」

食品工場の仕事が女性に向いている理由

食品工場では多くの男性も活躍していますし、性別による向き・不向きは一概にはいえません。一般的に製造業の中でも、食品工場の仕事が女性に向いているといわれているのは、次の理由によるものです。

・細かな作業に丁寧に取り組むことが得意な傾向がある
・生活に身近な食品を扱う
・身体的な負担が少ない

食品工場の中でも、特に弁当工場や製菓工場では、盛り付けやクリームをのせるといった手作業があり、難しい業務ではありませんが、丁寧に取り組める人が向いています。また、生活に身近な食品を取り扱うことから、日頃、料理をする人にとってなじみやすい分野です。

一般的に工場では機械化が進んでいるとはいえ、重いものを運ぶ作業や、力を使う作業が発生することがあります。食品工場はライン作業が中心で、重いものを運ぶ作業が少なく、身体的な負担が少ないことも、多くの女性が活躍している理由です。

【種類別】食品工場の仕事内容

食品工場でアルバイトやパート、派遣社員として働く場合、担当する業務は、機械のオペレーション、あるいは食材のカットや袋詰め、盛り付け、検査、検品、梱包などの簡単な作業が中心です。特にアルバイトやパート、派遣での勤務では、調理スキルが求められる仕事は限定的ですので、料理が苦手な人でも無理なく働けます。

ただし、食品工場は作っているものによって、仕事内容に違いがあります。ここでは、パン工場とコンビニ弁当工場、冷凍食品工場の仕事内容についてみていきます。

パン工場

パン工場では、一般的に「仕込」と「成型」、「焼成」、「包装」の工程があります。パン工場は基本的にライン作業で同じ業務を担当することになります。

仕込の工程では、機械を使って材料を計量し、ミキサーでこねてパン生地を作ります。気温や湿度によって生地の状態が異なるため、日によってミキサーを回す時間を変えるといった調整が必要になります。

成型の工程では、一定の大きさにカットされた生地がベルトコンベアで流れてくるので、余分な生地をカットしたり、形を整えたり、型に入れたりします。パンによってはトッピングや調味料をかける作業があります。

焼成は成型された生地を焼く工程です。焼成の工程では、オーブンの温度調節やパンの取り出し、焼き上がり状態の確認といった作業があります。包装の工程では、パンの形状や異物の混入などの検品を行った後、包装機で袋詰めを行います。

コンビニ弁当工場

コンビニ弁当工場では、「原材料の受け入れ」、「下ごしらえ」、「調理」、「冷却」、「盛り付け」、「検品」といった工程があります。コンビニ弁当工場では、マニュアルに沿って作業が行われます。

原材料の受け入れでは、大量の肉や魚、野菜などの数量や品質、鮮度などのチェックを行い、適切な温度で保管します。下ごしらえは、専用のまな板や包丁で肉や魚、野菜などの材料のカットなどを行う工程です。たとえば、野菜を同じ大きさに切るといった作業を担います。

調理は加熱や味付け、冷却などの作業を行う工程です。煮る・蒸す・焼く・揚げるといった加熱工程は、大きな鍋や回転する窯など専用の機械による作業が中心です。味付けは決められた調味料で分量を忠実に守ることが求められます。ごはんも専用の機械や釜で炊きます。でき上がったおかずやごはんは、細菌の繁殖を防ぐため、冷却器で一気に冷やされます。

盛り付けはベルトコンベアで流れてきた容器に、手作業で盛り付けていきます。作業者がベルトコンベアに並んで、1人1種類ずつおかずを順番に盛り付けていくのが一般的です。弁当が完成すると、蓋をして原材料や賞味期限が記載されたシールを貼ります。

検品では目視による出荷前のチェックが行われます。

冷凍食品工場

冷凍食品工場は、食品を製造した後に凍結の工程を経て、包装や検査、梱包が行われるのが特徴です。そのため、凍結の工程以降はマイナス15℃以下での作業となります。製造や包装の工程は機械によって自動化されていることから、主に求人があるのは、検査や検品、梱包、出荷の工程の作業です。極寒の中の作業となるため、防寒着を着用して、こまめに休憩を取りながら行います。

検査は包装の前に、冷凍食品の形状を目視で確認し、不具合があるものを取り除く工程です。検品では、包装された冷凍食品のパッケージの破れや印字ミスがないか、あるいは賞味期限が近いものはないか、確認を行います。梱包は冷凍食品を段ボールなどで梱包する作業です。出荷作業では、フォークリフトで冷凍車に速やかに積み込むことが求められます。

食品工場の作業環境

食品工場の仕事は、空気中のホコリや細菌の数、温度や湿度、室圧が管理されたクリーンルーム内の作業が中心です。従業員は作業着を着替えて、靴を履き替えて、帽子やマスクなどを装着した状態で、エアシャワーを浴びてから製造現場に入るのが基本です。空調によって温度が一定に保たれている工場では、過ごしやすい環境の中で、作業に取り組むことができます。

ただし、パン工場の焼成の工程では、オーブンでパンを焼いているため、特に夏場は暑さがきついケースもあります。また、冷凍食品工場の凍結以降の工程では、-15℃以下という非常に寒い環境です。

また、製造業の仕事は「3K(きつい・汚い・危険)」といわれることがあります。しかし、食品工場に関しては、厳しい衛生管理が行われていて清潔な状態に保たれていることから、少なくとも「汚い」は該当しないといえるでしょう。

食品工場で働くときの服装や化粧は?

食品工場は厳格な衛生管理が行われているため、服装などに関するルールが決められています。

食品工場の服装

食品工場では、白衣など支給された作業着を着用します。体毛が落下しないように、長袖・長ズボンが基本であり、袖や裾を絞ったデザインが望ましいとされています。

工場によっては衛生基準の厳しさによって、倉庫などの汚染区、下処理や加熱を行う準清潔区、冷却や包装を行う清潔区にゾーニング。区域ごとに従事するスタッフの作業着や帽子の色を変えて、自由に出入りができないようにしています。

頭は毛髪がはみ出ないようにヘアーキャップをかぶった後に、帽子を着用します。最近はケープが肩まであるフルフードキャップが一般的です。

髪が長い場合には、縛って帽子の中に入れことが求められます。また、帽子と頭の間に隙間ができると、毛髪が落下しやすい状態になるため、サイズに合ったものを着用することが大切です。サイズの合った帽子をかぶり、耳はフードキャップにしまい、鼻はマスクで覆い、目だけが見える状態にするのが理想的とされています。

靴はクリーン加工が施された靴に履き替えて、マスクや手袋を着用します。

食品工場では化粧はNG

食品工場では異物の混入を防ぐため、化粧やまつエク、ネイルなどは禁止されていることが一般的です。爪の間は菌がたまりやすく、爪が長いと作業中に割れてしまうリスクもあるため、短く切り揃えておくのが基本です。

ただし、出勤時に化粧をすることはできませんが、退社時に化粧をするのは差し支えありません。

アクセサリーや時計はつけない

食品工場では異物の混入を防ぐため、指輪やピアス、ネックレスなどのアクセサリーや、時計をつけたまま作業をすることができないのが一般的です。出勤時につけている場合は、更衣室のロッカーなどに保管することが求められます。また、アクセサリーや時計を外した箇所は、念入りに手洗いを行います。

粘着ローラーをかける

製造現場で毛髪が落ちるのを防ぐため、帽子や作業着の上から粘着ローラーをかけます。頭や肩、腕、胸、背中、足などに粘着ローラーをかけていきます。その後、エアシャワーを浴びてから、製造現場に入ります。

休憩やトイレに行く際には作業着を脱ぐ

休憩時やトイレに行くときには、作業着が汚染されるのを防ぐため、一旦、脱いで着替える必要があります。

食品工場でアルバイトやパートで働くメリット

食品工場の製造ラインの仕事は、未経験でも応募できる求人が多く、アルバイトやパートは時間の融通がききやすいといったメリットがあります。

未経験からスタートしやすい

食品工場の仕事は特別な経験や資格が必要なく、料理が得意ではなくても、未経験から無理なくスタートできる求人が多くを占めています。製造ラインでの簡単な作業が中心です。また、たとえば、パンの成型の工程でパンを丸めるのは難しそうに感じるかもしれませんが、、OJTで覚えていくことができるので、心配はいらないようです。

社員割引で購入できる

食品メーカーによっては自社商品を社員割引で購入できる制度があり、パートやアルバイトも対象になっています。好きな商品や頻繁に購入する商品を取り扱っている場合、リーズナブルな価格で手に入れられることがメリットです。

また、食堂で自社製品を安価で販売していたり、無料で提供していたりする場合は、昼食代を抑えることができます。

衛生的な環境で仕事ができる

食品工場は衛生管理が厳しいですが、それはきれいな環境で働けるというメリットにもなります。特にクリーンルーム内では、ホコリや細菌が少ない衛生的な環境で作業をすることができます。

アルバイトやパートは時間の融通がききやすい

食品工場にもよりますが、食品工場はシフト制のため、パートやアルバイトは時間の融通がききやすい傾向にあります。勤務時間通りに帰宅できて、学校行事の日や子供が体調を崩した日に休み取得しやすい工場では、多くの主婦が活躍しています。

化粧をする必要がない

食品工場は担当する業務にもよりますが、基本的に製造ラインでの作業では化粧をすることができません。職場によっては化粧をするのがマナーとなっています。そのため、化粧をするのが面倒だと感じている人にとっては、化粧ができないことはむしろメリットです。また、作業中は目のまわり以外は隠れていることからも、化粧をする必要性は薄いといえます。

食品工場でアルバイトやパートで働くデメリット

食品工場は重いものを持たない作業であっても、肉体的な負担を感じる可能性があることや、単純作業が続くことなどがデメリットと感じる人もいます。

肉体的なつらさを感じるケースがある

食品工場のライン作業は立ち仕事が中心で、あまり動かないことから、腰や足への負担が大きいようです。特に、下を向いた姿勢で長時間作業を行うことに、身体への負担が大きいと感じるケースが目立ちます。あるいは、パンの焼成など業務によっては暑さが厳しく、反対に冷凍食品工場の凍結以降の工程では非常に寒いなど、作業環境が厳しいケースもみられます。

こうした理由から、製造しているものや担当する工程によっては、肉体的な厳しさがあることがデメリットです。ただし、慣れてくるに従って、徐々に疲れにくくなってくるなど、負担が軽くなっていく人もいます。

単純作業が続く

食品工場の求人は、簡単な作業を繰り返し行う仕事の募集が中心です。難しくはありませんが、ルーティーンワークが苦手な人は、単純作業に飽きてしまうことが考えられます。

一定の作業スピードを求められる

食品工場はベルトコンベアによる流れ作業が中心です。1日の作業量が決まっていることからも、スピード感を持って作業することが求められます。

トイレに行きにくい

食品工場では流れ作業を行っていることから、休憩時間以外にトイレに行くときには、ほかの人に作業を代わってもらうか、製造ラインを止めることになります。また、クリーンルームでの作業では、トイレに行くには作業着からの着替えが必要です。始業前や休憩時間にトイレに行っておくといった対策が考えられますが、トイレが近い人は働きにくさを感じるかもしれません。

化粧やネイルが禁止されている

食品工場は異物の混入を防ぐため、基本的に化粧やネイルが禁止とされているのが一般的です。外出時にメイクやネイルを常にしたい人にとっては、デメリットといえます。

食品工場の仕事が向いている人

食品工場での仕事は、食に興味がある人は意欲的に取り組みやすいです。また、コツコツと作業に取り組める人に向いています。

食に対して興味がある人

食品工場によって作るものは様々ですが、食に対する関心が高い人は興味を持って取り組めます。また、好きな商品やメニューを製造する工場であれば、携われること自体に喜びを感じられるでしょう。

コツコツと作業に取り組める人

食品工場の仕事は、基本的に同じ作業を毎日繰り返して行います。そのため、丁寧にコツコツとルーティーンワークに取り組める人に向いています。また、作業中は会話ができないため、一人で黙々と作業をするのが好きな人にも適性があります。

細やかな気配りができる人

食品工場はルーティーンワークが中心ですが、状況に応じた対応が求められる業務もあります。たとえば、パン工場の仕込の工程では、気温や温度による生地の状態の違いに気を配ることが必要です。

体力がある人

食品工場の製造ラインでは、立って作業を行う業務が中心です。また、一定以上のスピードで安定して作業をこなしていくことが求められます。そのため、ある程度の体力は必要です。

まとめ

食品工場は簡単な作業が中心なため、未経験からアルバイトやパートとして働きやすい環境があります。また、ある程度の体力は必要ですが、製造現場の中では身体的な負担が比較的軽いことなどから、多くの女性が活躍しています。ただし、製造する食品によって仕事内容は異なるため、自分に合った工場をみつけましょう。

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