工場や倉庫でできる効果的な暑さ対策とは?
2021.04.26地球温暖化によって、日本では毎年、猛暑を超えた酷暑に見舞われ、災害級と表現されるKとさえあります。工場や倉庫は屋内とはいえ、空調が十分に行きわたらず、暑い中での作業となるケースが少なくありません。しかし、作業者が安全な環境で業務を行うには、熱中症対策が急務です。
そこで、工場や倉庫の暑さ対策について、建材や設備による対策と、作業者による対策に分けて紹介していきます。
そもそも、なぜ暑い工場や倉庫がある?
空調によって温度が一定に保たれている工場や倉庫もあります。しかし、空調設備がない工場や倉庫の内部は、夏場は40℃~50℃にまで達するといわれています。
空調設備が設けられていても、夏場に暑い工場や倉庫は主に以下の理由によるものです。
・周囲に建物がなく、直射日光の影響を受けやすい
・金属製の折半屋根のため、熱を吸収しやすい
・面積が広いが間仕切りが少なく、天井高も高いため、空調設備の効果が薄い
・屋根など建物の断熱性能が低いため、空調の効果が得られにくい
・省エネのため、空調の設定温度が高めになっている
・入荷や出荷のために、常時出入り口が開いた状態のため、外気の影響を受けやすい
工場や倉庫内が暑い状態では、熱中症などによって、作業者が健康を害する恐れがあります。工場や倉庫の暑さ対策は、建材や設備によるものと作業者によるものに分けられます。
工場や倉庫の建材・設備による暑さ対策
工場や倉庫の建材による暑さ対策として、屋根への遮熱塗料や断熱塗料、遮熱シートの施工という方法があります。屋根の暑さ対策では、スプリンクラーの設置も効果的です。このほかに設備による方法では、工場や倉庫内に、スポットクーラーや業務用扇風機、シーリングファンを設置する方法が挙げられます。
屋根に遮熱塗料・断熱塗料や遮熱シートを施工する
多くの工場や倉庫では、鋼板を波型に成型された折半屋根が用いられています。折半屋根は金属でできていることから熱を吸収してしまうため、夏場には表面の温度が70℃にまで達することがあるとされています。そこで、屋根を遮熱塗料や断熱塗料で塗装するか、あるいは遮熱シートを施工することで、太陽光による室温の上昇を抑える効果が期待できます。
遮熱塗料と断熱塗料の違いをみていくと、遮熱塗料は太陽の近赤外線を反射することで、温度上昇を抑える塗料です。断熱塗料は外気の熱気や冷気を内部に伝わりにくくする効果があります。遮熱塗料は夏に太陽光によって室内の温度上昇を抑える効果はありますが、冬に室内を保温する効果はありません。これに対して、断熱塗料は冬も外気の冷気による影響を抑えて保温できるというのが異なる点です。
一方で、屋根の表面温度を下げる効果は遮熱塗料の方が高いとされています。ただし、遮熱塗料は色によって遮熱性能に違いがあり、白や白系の色の方が遮熱効果が高いです。
また、耐用年数は遮熱塗料は10~20年、断熱塗料は15年~20年で、断熱塗料の方が価格が高めです。
あるいは、屋根が塗り替えが必要なタイミングではなく状態がよい場合には、遮熱シートを貼るという方法もあります。
屋根用スプリンクラーを設置する
屋根にスプリンクラーを設置して、夏の暑い日に水を撒くと、水が蒸発するときに熱が奪われることから、屋根の温度を下げることができます。屋根用スプリンクラーによって屋根を冷やすのは環境にやさしい方法ですが、スプリンクラーの設置費用のほか、水道代などのランニングコストがかかります。また、屋根材が劣化しやすくなる点にも注意が必要です。
スポットクーラーを設置する
スポットクーラーは部屋全体ではなく、風の当たる場所をピンポイントで冷やす少人数用のクーラーです。ただし、スポットクーラーは冷風とともに温風も排出されます。室内で使う場合には、排気ダクトで室外へ排熱しなければ、冷風を向けた箇所は涼しくなっても、周囲が暑くなってしまう点に注意が必要です。
スポットクーラーは工事が不要で移動もできることがメリットですが、音が大きいというデメリットがあります。また、ピンポイントでしか冷やすことができないため、移動の多い作業では効果が限定的です。
業務用扇風機(工場扇)を設置する
業務用扇風機は家庭用のものよりも羽が大きく、風量や風速が強いのが特徴です。業務用扇風機には、三脚タイプや床置きタイプがあります。
業務用扇風機を設置することで、体感温度を下げる効果が期待できます。また、業務用扇風機は価格が安く、排熱の心配がありません。ただし、風でホコリが舞い上がるため、精密機器や衛生管理に厳しい製品を扱う場合は設置することが難しいです。
シーリングファン(天井扇)を取り付ける
シーリングファンは空気を循環させる目的で天井に設置する扇風機です。エアコンの冷風を工場や倉庫全体に広げることで、体感温度が下がる効果が期待できます。ただし、高所への設置工事費用がかかります。
工場や倉庫の作業者による暑さ対策
工場や倉庫で作業者による暑さ対策として、空調服やコンプレションウェアの着用といった方法が挙げられます。また、こまめに水分補給をすることは熱中症対策の基本です。
空調服を着用する
空調服とは、小型のファンが装着され、気化熱で涼しくなる機能を持つ作業着をいいます。ファンから服の中に外気を取り込んで、身体の表面に風を通すことによって、汗を気化させることで、身体の熱を奪って冷やす仕組みとなっています。襟元や袖口からは、服の中を通った暖かい湿った空気が排出されていきます。
空調服には長袖タイプと半袖タイプ、ベストタイプがあります。危険防止のため、長袖の着用が義務付けられている場合は、長袖タイプを着用するか、あるいは長袖のコンプレッションシャツなどの上にベストタイプを着用します。
空調服はバッテリーでファンが稼働しますが、使用する電力はわずかです。また、移動の多い作業に従事している場合も、涼しさを感じられる点もメリットです。
春夏用のコンプレッションウェアを着用する
コンプレッションウェアとは、着用時に圧がかかる伸縮性のあるウェアをいい、作業着のインナーとして人気があります。コンプレッションウェアは、汗を吸って放出する機能があるため、暑い中の作業でも汗によるべたつきや不快感を軽減できることがメリットです。また、春夏用のコンプレッションウェアは接触冷感タイプが多く、ひんやりとした着心地となっています。
また、ウェア本来の機能を発揮するためには、ジャストサイズのものを着用することが大切です。
こまめに水分補給をする
こまめに水分補給を行うのは熱中症対策の基本です。ただし、汗をかいたことで体内のナトリウムが失われているため、水分だけを大量に摂取すると、電解質バランスが崩れてしまい、体調の悪化につながってしまいます。そのため、水分だけではなく、塩分(ナトリウム)を一緒に摂取する必要があります。
熱中症対策には、塩分と糖分が含まれた飲料が望ましく、経口補水液を利用すると、手軽に摂取できます。
まとめ
工場や倉庫で、根本的に夏の暑さを解消するには、建物の改修や空調計画の見直しといった方法があります。しかし、大規模な工事が必要となるため、大きなコストがかかるうえに、営業をストップする必要があるケースも考えられます。すぐに導入できる対策として、空調服の着用といった方法を検討してみましょう。
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