スポーツインストラクターは「体」と「心」両面から利用者をサポート。シニア世代の需要にも活躍の場が!
2020.11.02スポーツジム、フィットネスクラブ、スイミングスクールやダンススクール、ヨガスタジオなど、近年、スポーツ志向、健康志向の高まりとともに、スポーツに関連した施設が多く見受けられるようになりました。
子どもからシニア世代、また障がいのある人や病後の人など年齢性別を問わず、多くの利用者が「技術習得」「筋力・体力の向上」「健康維持」「ダイエット」「腰痛改善」「アンチエイジング」など、さまざまな目的でこれらの施設に通っています。
そして、これらを利用する一人ひとりの目的や運動能力に合わせ、適切な指導を行うのがスポーツインストラクターです。
施設や利用者の増加にともない、スポーツインストラクターのニーズも高まっています。今回は、スポーツインストラクターについて、仕事内容やなり方、生活、また、シニア世代への取り組みについてもみていきましょう。
安心・安全なトレーニング指導
スポーツインストラクターはスポーツの技術指導をする専門職。スポーツに関する技術・専門知識を生かし、さまざまな仕事をします。施設によって違いはありますが、主な仕事をご紹介しましょう。
【トレーニング指導】
〇利用者がスポーツを楽しく、安全に続けられるようトレーニング指導する。
〇トレーニングマシンの使い方について、正しい理論に基づいたアドバイスをする。
〇フロアを巡回しながら利用者に声をかけ、正しい姿勢で運動しているか、具合の悪そうな人はいないかなど確認する。
【トレーニングメニューの作成・提案】
〇利用者の年齢・性別・施設に通う目的などを考慮したうえで、入会後の初回利用時に身体測定・カウンセリングをし、測定データと利用者の希望に合わせてトレーニングメニューを作成し、今後のトレーニング計画を提案する。
【スタジオレッスン】
〇スタジオを併設しているフィットネスクラブなどでは、エアロビクスやヨガ、ダンスなど、さまざまな内容のレッスンを行う。
〇スポーツインストラクターの能力・経験によって特定のレッスンを行うケース、一人で複数のレッスンを担当するケースもある。
【ケガの予防・応急処置】
〇利用者がケガをしないよう、運動前には準備運動を行い、運動後には体のケアを呼びかける。
〇ケガ人が出てしまった場合には応急処置を施し、急病人やケガの状態が重い場合には医療機関へ迅速に連絡し、対応する。
【ジムやクラブ、全体の運営】
〇社員であれば、会員の募集・イベントの企画や準備・フロント業務・事務作業・アルバイトの管理などを分担して行う。
【マシンの点検・清掃】
〇利用者が安全にトレーニングできるよう、マシンの点検とメンテナンスを毎日実施し、不具合があった場合は専門業者へ修理に出す。
〇使い終わったマシンをアルコール消毒したり、ロッカールームを清掃、施設内の衛生面にも配慮する。
利用者が気持ちよく、安心してトレーニングに励める空間作りはスポーツインストラクターの重要な仕事です。
さらに、ジムやフィットネスクラブなどに通い始めても、最初のモチベーションを維持して通い続けるのはなかなか難しい点も否めません。
そこで、利用者がポジティブにトレーニングに励めるためには、スポーツインストラクターの適切な指導やアドバイスがとても重要な役割を果たします。利用者への声かけや笑顔などが利用者のモチベーションを高め、スポーツインストラクターは体と心の両面から利用者をサポートします。
特別な資格・学歴は必要ない
利用者が真剣にトレーニングに励む姿は、スポーツインストラクターにとっても大きなやりがいになりますね。スポーツ好きな人にとっては魅力ある仕事といえるでしょう。では、どうすればスポーツインストラクターになれるのでしょうか。
スポーツインストラクターになるために必要な資格や学歴はなく、スポーツジムやフィットネスクラブなどの採用試験に合格すればスポーツインストラクターとして働けます。
とはいえ、安心・安全にトレーニング指導するためには専門的な技術と知識が必要であり、特に人間の体の構造や機能、トレーニング方法、ダイエットや栄養管理、さらにはケガの応急措置などの知識は欠かせません。
では、ここでスポーツインストラクターになるための一般的なルートをご紹介しましょう。
【専門学校・短期大学で学ぶ】
〇スポーツインストラクターを目指すうえで、もっとも一般的なルート。
〇「スポーツインストラクター科」や「健康スポーツ科」などで1〜2年間のカリキュラムを履修。スポーツの基礎理論や指導方法を短期間で効率よく習得できる。
〇早い段階で現場経験を積みたい人にも適している。
〇スポーツ系の専門学校のほとんどは夜間部がなく、昼間部のみとなっていることに注意。
【4年制大学で学ぶ】
〇体育系・健康系・医療系の大学で4年間学ぶ。
〇4年間勉強する中でキャリアを固めたい、国家資格の取得も視野に入れたい、という人に向いている。
【アルバイトとして働きながら学ぶ】
〇スポーツジムやフィットネスクラブでアルバイトとして経験を積みながらインストラクターを目指す方法。アルバイトとしての働きが認められれば、正社員に採用される可能性もある。
〇未経験で応募する場合、「接客」や「清掃」などが最初の仕事のメインになる。
スポーツインストラクターの主な就業先としては、以下のようなものが挙げられます。
【スポーツインストラクターの主な就業先】
〇全国各地にあるスポーツジムやフィットネスクラブ
〇スイミングスクールやダンススクール
〇ヨガやエアロビクス、ピラティスなどのスタジオ
〇子ども向け体操教室
〇市町村が運営する総合体育館や福祉施設
スポーツインストラクターの生活
スポーツインストラクターの勤務体系は働く施設の営業時間によって変わります。
ジムやフィットネスクラブは営業時間が長時間のところが多く、朝7時に開店し夜11時頃まで営業している施設も多く、最近では24時間営業のジムも多くなり、営業時間中は必ずインストラクターが施設内にいます。
スポーツインストラクターには、正社員・契約社員・アルバイトなどさまざまな働き方があり、フリーランスとして、いくつものフィットネスクラブやスポーツジムをかけもちする人もいます。近年は契約社員やアルバイトが中心となり、正社員への採用は狭き門といわれています。
フィットネスクラブに勤務の場合もフリーのスポーツインストラクターも、一日の流れはシフトやレッスンの有無によって大きく異なり、基本的には一週間単位のスケジュールで動くことになります。
【あるフィットネスクラブで働くスポーツインストラクターの一日】
では、具体的にフィットネスクラブで働くスポーツインストラクターの一日をみていきましょう。
6:00 出勤/営業開始の準備をする。
7:00 営業開始/フロントで受付業務を行う。
9:00 担当クラスの指導/トレーニングルームで利用者にエクササイズを指導。
11:00 休憩
12:00 オフィスで事務作業。
13:00 会議イベントやキャンペーンについての打合せと企画会議。
14:00 担当クラスの指導/プールで、中高年クラスにバタフライの指導。楽しい話も取り入れながら明るい雰囲気になるよう気を配る。
16:00 勤務終了/オフィスに戻って翌日のシフトを確認する。その後、トレーニングルームで自分のトレーニング。
17:00 オフィスに戻り、担当する利用者のデータをチェック。
18:00 退社
勤務はシフト制である場合が多く、休日も曜日が固定になることは珍しいでしょう。土日やゴールデンウィークなど一般の人が休みの時には営業が忙しくなるため、平日休みになることが比較的多くなります。
現場での指導にクラブやジムの運営にもかかわると、どうしても一日の労働時間が長くなります。また、指導の対象となる利用者は、ダイエットや健康法、トレーニング法などに興味のある人も多く、仕事のために情報収集しておくことも大切です。
体力と引き締まった体形をキープ!
スポーツインストラクターは、指導者として利用者よりも動ける体を維持しておかなければなりません。同時に、ジャージや水着、レオタード姿になることが多く、健康的な引き締まった体形をキープするために自分でもトレーニングを継続する必要があり、通常勤務後、トレーニングルームやプールで汗を流す人もいます。食生活にも配慮し、健康的な生活を心がけることも大切です。
高まるシニア向けサービスの需要
近年、フィットネスクラブ会員の年齢層の割合が20歳代、30歳代が低下するのに比べ、60歳以上の割合が上昇しているという傾向にあります。理由としては、シニア層のスポーツ志向・健康志向がメディアやSNSなどのコミュニティを通して広まっていることや、経済的にも多少の余裕があるシニア層が増えていることが考えられます。
高齢化が深刻化している現代、この傾向は今後も高まることが予想され、業界でも介護予防や高齢者サポートへの取り組みがみられ、スポーツインストラクターの活躍の場はさらに広がりをみせています。取り組みの一部を簡単にご紹介しましょう。
【インストラクターの出張指導】
〇各種高齢者施設に出張し、介護予防の運動を指導する。
〇短期のイベントや長期的な出張指導など、あらゆるニーズに対応。
〇「筋力向上トレーニング」「健康イス体操」「健康太極拳体操」「認知症予防改善運動」など、指導内容も豊富。
【介護予防をコンセプトにしたフィットネスクラブ】
〇「運動」を通じて楽しい時間を提供。
〇高齢期に必要な、バランス能力や筋力維持向上、認知機能向上に効果的なプログラムを展開。
〇健康づくりと仲間づくり、心や体のリフレッシュを目指す。
安心・安全なスポーツインストラクターの指導のもと、高齢者が明るく楽しい時間を過ごすことは「健康長寿」にもつながり、理想的ですね。
今後、スポーツインストラクターには、スポーツの知識と経験を生かして介護予防メニューを考案するなど、シニア層を意識した取り組みにも活躍の場が期待されます。
そのため、これからスポーツインストラクターを目指す人は、リハビリ系の国家資格や介護系の資格の取得を視野に入れてみるのもよいでしょう。
求められるコミュニケーション能力
私たちにも身近になった「フィットネス」とは「健康や体力の維持・向上を目的として行う運動」を意味します。広く一般に浸透するようになりましたが、多くの人がフィットネスクラブなどに通うことで、元気になったり明るくなったり、リフレッシュしています。ダイエットやアンチエイジングに成功したりメタボや腰痛改善、病後の人が日常生活を送れるようになったりと、自分に自信がつき、人生が変わったという人は珍しくありません。
ジムやフィットネスクラブで活躍するスポーツインストラクターには、運動技能や知識以上に、人柄のよさやコミュニケーション能力が求められます。利用者とのちょっとした言葉の行き違いや誤解から施設に通わなくなったり、スポーツインストラクターに不満をもつ利用者のいることは、スポーツインストラクターが苦労するところです。利用者とは常にコミュニケーションをとりながら性格や人柄をつかみ、利用者が楽しく前向きにトレーニングに励めるよう指導することが、スポーツインストラクターのやりがいにもつながります。
スポーツを通して、人が元気になる、自信をつけて人生が変わっていく……スポーツインストラクターは、そんな人生の素敵な場面に立ち合える仕事といえるでしょう。
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