トラックドライバーの仕事内容や給与は?求人で必要な免許は?
2020.08.20トラックドライバー(運転手)という職種は、運転するトラックや輸送距離などによって仕事内容に違いがあります。また、所有する免許によって運転できるトラックの範囲も異なります。トラックドライバーに必要な運転免許などの資格や仕事内容、給与などについて紹介していきます。
トラックドライバーに必要な免許は?
トラックドライバーになるには運転免許の取得が必須です。さらに、業務によってはほかの免許も必要になることがあります。
運転するトラックに応じた運転免許は必須
取得している運転免許の種類によって、運転できるトラックの大きさが異なります。そのため、勤務先で運転するトラックに応じた運転免許が必要です。
運転免許の種類によって運転できるトラックの種類は以下となっています。
<運転できるトラックの種類>
●普通免許…車両総重量3.5トン未満・最大積載量2トン未満の小型トラック
●準中型免許…車両総重量7.5トン未満・最大積載量4.5トン未満のトラック
●中型免許…車両総重量11トン未満・最大積載量6.5トン未満のトラック
●大型免許…車両総重量11トン以上・最大積載量6.5トン以上を含むトラック
※免許ごとに乗車定員の制限もあり
ただし、中型免許は2007年、準中型免許は2017年の道路交通法の改正によって、新たに設けられた免許区分になります。既に免許を取得している人の権利を保護するという観点から、改正以前の免許の取得者は従前と同じ範囲の自動車の運転が認められています。2007年の道路交通法改正以前に取得した普通免許は、中型車(車両総重量8トン未満限定)の運転ができます。また、2017年道路交通法改正以前に取得した普通免許は、準中型車(車両総重量5トン未満限定)の運転が可能です。
また、一般的なトラックのサイズの呼称は運転免許の区分とはやや異なり、積載量によって区分されています。
<一般的なトラックの種類>
●小型トラック…積載量2トン以下
●中型トラック…積載量4トンクラス
●大型トラック…積載量10トン以上
たとえば、いわゆる中型トラックを運転するには車両総重量や最大積載量によって、準中型免許、もしくは中型免許以上の運転免許が必要になります。
業務によっては必要な免許
トラックドライバーは業務によっては、牽引免許や危険物取扱者、フォークリフトに関する資格などが必要です。こうした資格を所有していることで、担当できる業務の幅が広がり、優遇されることや転職時の採用に有利になることがあります。
●牽引免許
牽引免許は総重量750kgを超える車を牽引する場合に、牽引車に応じた大型免許や中型免許などの運転免許のほかに必要となる免許です。貨物輸送で用いられるのは、牽引車のトラクタと荷物を積む部分の非牽引車のトレーラです。トレーラは、大きさや形状などからトラックでは運べない貨物を輸送する際に用いられています。
●危険物取扱者
危険物取扱者は、一定数を超える危険物を貯蔵する石油貯蔵タンクやガソリンスタンド、タンクローリーなどに置くことが義務付けらえている国家資格です。タンクローリーのドライバーは、必ずしも危険物取扱者の資格を保有している必要がありません。しかし、ドライバーが資格を保有していれば、ほかに有資格者を同乗させる必要がないため、求人では有資格者が求められることが多いです。
危険物取扱者の資格には甲類、乙類、丙類という種類があります。甲類はすべての危険物の取り扱いや保安の監督、定期点検ができる資格です。乙類は第1類から第6類のうち、資格を取得した類の取り扱いや保安の監督、定期点検ができます。丙類はガソリン、灯油、軽油、重油などの取り扱いと定期点検を行えます。
トラックドライバーの求人で必要とされるのは甲類、もしくは乙類4種です。甲類は資格取得の要件が厳しく、乙類4種を持っていると多方面で重宝されます。
●フォークリフトに関する資格
フォークリフトの資格を持っていると、倉庫や工場でのフォークリフトを用いた積み込みや荷下ろしの仕事も担うことができるため、優遇されるケースがあります。
フォークリフトの資格には2種類あり、「フォークリフトの運転の業務に係る特別教育」を修了することで、最大積載荷重1トン未満のフォークリフトの運転が可能です。一方、「フォークリフト運転技能講習」を修了した場合は、最大積載荷重1トン以上含むフォークリフトの運転ができるようになります。一般的にフォークリフトの免許と呼ばれているのは、「フォークリフト運転技能講習」の修了証です。
トラックドライバーの主な仕事内容
トラックドライバーはトラックの運転を行うことで、貨物の輸送を担う職種です。企業向けの大口輸送のほか、宅配便などの小口輸送、引越しに関わる業務もあります。また、トラックドライバーの仕事はトラックの大きさや輸送距離、輸送方法によっても異なります。
一般的にトラックドライバーの仕事は、積み込みと輸送、荷下ろしです。、倉庫や工場で荷物を積み込み、決められた納品時間に合わせて輸送を行い、倉庫や工場、店舗などの納品先で荷下ろしを行います。積み込みや荷下ろしの作業は、作業員が行うケースとドライバーが行うケースがあります。また、宅配便の配送では、ドライバーは企業や個人宅への集荷や配達といった業務も担っています。
トラックの大きさによる仕事内容の違い
一般的にトラックの大きさによって、輸送の目的や移動距離に違いがあります。
小型トラックドライバー
積載量2トン以下の小型トラックは地場と呼ばれる近距離の輸送が中心で、地元の企業や宅配便の配送など行います。小型トラックでは荷物の積み込みや荷下ろしは、ドライバーが行うことが多いです。
中型トラックドライバー
積載量4トンクラスの中型トラックは中距離や長距離の輸送に用いられています。中型トラックでもフォークリフトを使って、荷物の積み込みや荷下ろしをドライバーが行うこともあります。
大型トラックドライバー
大型トラックは近距離や中距離に用いられることもありますが、長距離の大量輸送が中心です。大型トラックのドライバーは、小型トラックや中型トラックのドライバーよりも給料が高い傾向があります。
トラックドライバーの輸送距離による仕事内容の違い
トラックドライバーの仕事内容は、長距離、中距離、近距離といった輸送距離によっても異なります。積み込みや荷下ろしの回数や拘束時間などに違いがあります。
長距離トラックドライバー
長距離ドライバーの定義は明確にはありませんが、会社によって片道300㎞以上、もしくは500㎞以上の輸送を担う運転手を指します。長距離ドライバーは運転時間や拘束時間が長く、深夜の走行ではパーキングエリアで仮眠をとることもあります。長距離の移動となるため、幹線道路を走ることが多いです。長距離を走るという面ではハードですが、納品先は1箇所というケースが多く、積み込みや荷下ろしの回数が少ないことも特徴として挙げられます。
中距離トラックドライバー
中距離ドライバーは、一般的に片道200~300㎞圏内の輸送を担います。中距離ドライバーは日帰りの輸送が中心ですが、泊りを伴うこともあります。また、会社によっては、長距離ドライバーが長距離の仕事がないときに中距離の輸送をしたり、反対に中距離ドライバーが長距離の輸送も行ったりすることもあります。
近距離トラックドライバー
片道200㎞程度までの輸送は近距離、あるいは地場と呼ばれています。近距離トラックドライバーの場合、数十キロ以内のエリアを担当する場合は、1日に4~5回程度の積み込みや荷下ろしをすることもあるなど、複数箇所に納品することがほとんどです。近距離ドライバーは基本的に毎日自宅に帰ることができます。
トラックドライバーの輸送方法による仕事内容の違い
トラックドライバーは輸送距離以外に輸送方法によっても、仕事内容や働き方に違いがあります。定期便のように決まったルートを走ることを好む人もいれば、フリー便のように違ったルートを走ることに面白さを感じる人もいます。
定期便
定期便は倉庫や工場など決められた場所で積み込みを行い、ほぼ同じルートを通って納品先に向かう輸送方法です。配送センターを行き来するセンター間輸送や工場から倉庫への製品の輸送などが該当します。毎日、決められた時間に輸送を行うケースや、決められた曜日・時間に輸送を行うケースがあります。定期便は長距離輸送であっても、スケジュールの見通しが立てやすいのが特徴です。また、定期便ではフォークリフトを使った積み込みや荷下ろし作業が中心です。
ルート配送
ルート配送は毎日決まったルートで、スーパーやコンビニなどの各店舗への商品の配達を行います。1日に10件~数十件程度を回り、荷物の積み込みはフォークリフトを使うケースもありますが、荷下ろしは手作業が中心のため、体力が必要です。また、配送先で荷下ろしの際にコミュニケーションをとる機会が多いのも特徴です。ルート配送は、基本的に決まった曜日に休日をとることができます。
専属便
専属便は一社の荷主の専属として輸送を行うもので、配送先は都度異なります。ただし、荷主や荷物は同じため、配送先や配送エリアはある程度パターン化するケースもあります。
フリー便・スポット便
フリー便は様々な荷主からの依頼で様々配送先へ輸送を行います。定期便や専属便の荷主から、繁忙期に追加で頼まれるケースもあります。フリー便は毎日、違うルートを通って輸送を行うため、向き不向きがあります。また、勤務時間帯が不規則になりやすいです。
トラックドライバーは未経験からなることはできる?
トラックドライバーは未経験でも応募可能な求人が多いです。運転に必要な免許を取得していることが前提となります。ただし、普通免許の取得者であれば、中型免許や大型免許などの取得サポートを行っている企業もみられます。
未経験からトラックドライバーになる場合は、小型や中型のトラックの運転を担当して慣れた後、大型トラックの運転を任されるのが一般的です。また、トラックの運転に必要な資格を取得するまでの間は、倉庫での作業を担い、資格取得後にドライバーとしての仕事に携わるケースもあります。また、会社によっては入社後に研修期間を設けて、先輩が同乗して配送ルートや運転のコツなどの始動を行っています。
トラックドライバーの給与・年収の相場は?
厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、道路貨物運送業に携わる人の平均年齢は46.9歳で、給与に相当する「きまって支給する現金給与額」の平均は32万6,000円、ボーナスにあたる「年間賞与その他特別給与額」の平均は42万700円です。このデータをもとに年収換算すると、433万2,700円になります。
つまり、トラックドライバーは給与は32万円程度、年収は430万円程度が相場です。ただし、一般的には短距離・中距離ドライバーよりも、大型トラックを運転する長距離ドライバーの方が年収水準が高いとされています。
大型・長距離ドライバーの魅力ややりがいとは?
トラックドライバーの中でも花形とされるのは大型トラックドライバーです。大型トラックは近距離・中距離輸送に用いられることもありますが、長距離輸送が中心です。大型・長距離ドライバーの仕事は長時間の運転となるため、ハードな面もありますが、魅力ややりがいも多くあるとされています。
大きな車体を動かすことに誇りを感じる
大型トラックの運転には、小型・中型トラックよりも高い運転技術が必要です。大きな車体のトラックを操り、安全運転で指定された納期までに荷物を届けることに、誇りを感じられる仕事です。実際に大型トラックの運転に憧れてドライバーになった人は少なくありません。
仕事がシンプル
短距離・中距離ドライバーは、1日に何件も納品先を回るため、そのたびに客先とコミュニケーションをとり、荷下ろしを行う必要があります。一方、長距離ドライバーは納品先が1箇所のことが多く、労働時間のほとんどが運転のため、仕事内容がシンプルなことに魅力を感じる人もいます。
給与水準が高い
大型・長距離ドライバーは、近距離や中距離と比較して、給与水準が高めです。また、夜間の走行を伴うケースが多く、深夜手当がつくことからも、年収が高い傾向があります。
日本各地の名物を楽しめる
長距離ドライバーは日本各地の様々な場所に行かれることがメリットです。車窓からの風景を楽しめたり、サービスエリアやパーキングエリアで各地の名物を食べたり、お土産を買ったりすることができます。
マイペースで仕事ができる
長距離ドライバーは労働時間の中で運転時間が長く、納期に間に合えば、自分の裁量でサービスエリアやパーキングエリアなどに立ち寄って、休憩をとることが可能です。また、運転中にラジオや音楽をかけて走行することも可能です。
人間関係のストレスが少ない
長距離ドライバーは運転時間や拘束時間が長いことから、ハードな部分もあります。一方で一人で黙々と運転している時間が長いことから、人間関係のストレスが少ないことがメリットに挙げられます。
トラックドライバーに向いている人とは?
プロとして運転を仕事にするには運転技術以外にも求められることがあります。トラックドライバーは、次に挙げる点に当てはまる人が向いています。
体力がある人
トラックドライバーは小型・中型トラックを中心に、は荷物の積み込みや荷下ろしの作業を伴うことが多いです。また、長距離ドライバーは仮眠をとりながらの運転となるケースがあります。運転中は集中力が必要であり、集中力を維持するためにも体力が必要です。
自己管理能力がある人
トラックドライバーは安全運転を行いつつ納品時間を守るため、計画的に適切に休憩をとることが大切です。そのため、自己管理能力がある人が活躍できます。
精神的に安定している人
トラックドライバーは納品時間を守ることを求められますが、事故による渋滞など想定外の事態が発生することもあります。そんなときにも焦ったり、イライラしたりすることなく、冷静に対処できるような精神的に安定した人が向いています。
コミュニケーション能力がある人
トラックドライバーは荷主の依頼で荷物を輸送する仕事です。荷物の積み込みや荷下ろしのときに倉庫や工場、店舗の担当者とコミュニケーションをとる機会があります。
まとめ
トラックドライバーはトラックの大きさや輸送距離、輸送方法などによって、仕事が異なります。小型トラックで地場の輸送を担うのが向いている人もいれば、大型トラックでの長距離輸送の方が合う人もいます。トラックドライバーを目指すには、必要な免許を取得するとともに、自分に合った働き方ができる仕事を探しましょう。
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